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アダルトチルドレン(AC)が引き起こす問題行動の中で、筆頭に挙げられ、最も危険視されるのが【虐待行為】です。
特に大阪は、虐待相談が最も多く(全国ワースト1位)、全国平均と比較しても約2倍の数字が報告されています。
虐待は4種類に定義され、それぞれが大変重い心の傷を背負わせてしまいます。
子供の頃に虐待を受けていたACが、親の立場になると、あんなに嫌ってた行為を自分も犯してしまう場合もあり、虐待には連鎖性があると考えています。
『虐待』というと、激しい暴力や折檻等の『身体的虐待』や『性的虐待』という暴力的な行為だけだと思う方もおられますが、近年問題視され、虐待問題相談件数のTOPになっている虐待は別のものです。
このページでは、虐待の種類や、対応策に触れながら、今家庭内で何が起こっているのか、虐待について徹底解説していきます。
アダルトチルドレンが引き起こしやすい問題①虐待
虐待は許しがたい行為です。
ですが、みなさんが考えているよりも身近にある問題だとも言えます。
「暴力はキライ。一度も手などあげたことはない」と言う方ですら、虐待をしている可能性があるのです。
親はそんなに激しい行為をしているつもりはない。むしろ愛情をもって接しているつもり。
でも子供にとっては肉体的・精神的にずっと傷を負って生きていくことになりかねない。
これが虐待の恐ろしいところです。
まずは虐待の種類と特徴について解説していきます。
虐待の種類と特徴
虐待についてのガイドラインを発表している厚生労働省の情報を引用すると、虐待の種類は4種類。
『身体的虐待』
『心理的虐待』
『性的虐待』
『ネグレクト(育児放棄)』
です。
間違えてはいけないのは
「どれか1つでもあれば立派な虐待行為」
ということ。
「うちはこの虐待はしていない(から大丈夫)」
「これはあったかも知れないけど、これはなかった(から軽い)」
「1、2回はあったかも知れないけど、今はもうない(から該当しない)」
などという理屈は通用しない、と思ってください。
繰り返しますが
どれか1つでもあれば、それは立派な虐待行為です。
それぞれの虐待の特徴と克服のヒントについて詳しくお伝えします。
①身体的虐待
1つめは【身体的虐待】です。
言葉の通り、暴力を振るって相手を傷つける行為のすべてが「身体的虐待」にあたります。
「殴る、蹴るはしなかったけど、ちょっと叩いたりつねったりしたことはある」
「あまりにも言うことを聞かないから、柱に軽く、くくりつけたことはある」
「言いつけを守らなかったからバツとして床の上に正座させた」
これらも身体的虐待に当たります。
エスカレートしやすく、虐待を与えた側も反省の色が少ない(「躾(しつけ)だった」と言い張るなど)が行われやすいのも身体的虐待の特徴、と言えます。
②心理的虐待
近年この問題が特に大きくなってきているのが【心理的虐待】です。
近年この心理的虐待が、虐待の相談件数トップとなるなど、最も深刻な問題といえます。
心理的虐待の定義は下記の通り(厚生労働省の発表を引用)。
言葉による脅し、無視、きょうだい間での差別的扱い、子どもの目の前で家族に対して暴力をふるう(ドメスティック・バイオレンス:DV) など
(参考資料:厚生労働省『児童虐待の定義と現状』)
心理的虐待の恐ろしいところ
心理的虐待の恐ろしいところは、親や親族などの虐待を与えている当の本人が、虐待を与えていることに気付かずに無意識に行ってしまうところです。
最近では教育熱心な親御さんや、ご近所では優しいと評判の人が『しつけ』や『教育』と称して、子供を心理的に追い込み、結果的に心理的虐待を与えてしまっているのが現状なのです。
心理的虐待を与えている親御さん自身が、虐待を行っていることに全く気付かず(その行為自体が虐待だなどと考えたこともなく)自分の思った通りのレールに子供を乗せようと心理的な誘導を行う日々が長期間続いていて、その異常さに家族の誰もが気づかないのです。
親は子供の心にストレスや恐怖感を蓄積させていることに気付かず、子供自身も生きづらいのは自分が悪いからだ、と捉えてしまい、うつや引きこもりなどの問題が表面化してから家族全員が慌てる、という場合も少なくありません。
心理的なコントロールや過度の期待、個性を無視して親の価値観に従わせるなどの行為が重なっていないかを親としては注意することが必要だと考えています。
③性的虐待
3つめは【性的虐待】です。
ACカウンセリング大阪にも性的虐待についての相談が増えてきています。
虐待被害を受けた側が深く傷つき、その後の健全な恋愛にも支障をきたす事例が多いのが性的虐待の特徴の1つ。
心理カウンセラーが信頼に足る相手かどうかを見極められてから、思い切ってご相談される場合も少なくなく、複数回のカウンセリングの終盤で、意を決してご相談される場合も多いです。
近親相姦などの性的行為はもちろんのこと、
性的行為を見せたり、子供の身体を興味深げに見る、評価する(「女らしくなったな」「まだまだだな」など)など、本人が嫌がっているのに止めない、反省しない、繰り返す、なども性的虐待と考え、被害にあわれた方のケアを行っています。
ACカウンセリングを受けられた方の中にも過去に家族や親族から性的虐待を受けたことが深いトラウマとなって、健全な恋愛ができない状態になってしまった方もおられます。
性的虐待を受けた人は、無意識に自分自身を責め、非を探してしまう傾向があります。
一人で背負わずに、早く開放される日が来ることを願って、日々カウンセリングを行っています。
④ネグレクト(育児放棄)
最後はネグレクトです。
ネグレクトとは「育児放棄」を行い、子を放置してしまう虐待行為です。
車の中に長時間放置する、食事を与えずに数日間出かけてしまう、おむつをしたまま取り替えずに放置する、など、健康面や命にも危険が伴い、事件につながりやすい危険な虐待行為です。
また、他の虐待(特に身体的虐待)と一緒にネグレクトを行ってしまうと、被害者の命が奪われてしまう可能性が高いです。
近年に起こった事件で記憶深いのが
東京目黒区で起こった5歳女児の虐待死亡事件。
食事を与えず、低栄養状態に陥らせただけでなく、身体的虐待を与えた上に、子供に反省文を書かせる(「もうぜったいやらないからね、おねがいゆるして」)など、精神的にも苦痛を与え追い詰めた事件は記憶に新しいと思います。
また、上記ほどの重篤性がなくても
「子供時代に抱っこされた記憶がない」
「忙しい、暑苦しい、と接触を拒否された」
「正面を向いて話を聞いてもらった覚えがない。いつも背中か(イライラした)横顔しか印象にない」
というご相談をいただくことが多く、
「自分は愛されない」「必要とされない」という気持ちが消えずにカウンセリングを受けられる方も少なくありません。
虐待は父よりも母が行う場合が多い
実は近年のデータでは、虐待を起こしているのは父親…ではなく、
実の母親が最も多いのです(実母52.4%・実父34.5%)。
上記でも紹介したような死に至る程の虐待の場合は父親(または内縁の夫)などの男性が関与している場合が多いのですが、厚労省のデータでは虐待の半数以上を実の母親が起こしていることが報告されているのです。
AC克服カウンセリング大阪にも
「カッとなってイライラをぶつけているうちに、子供がうずくまって苦しんでいるのを見て我に返った」
と、自分は何をしているかわからないまま虐待行為を行ってしまい、
「このままじゃいつか子供を殺してしまう」
と相談してきてくれた方もいます(実はこの方は幼少期に4種類の虐待をすべて受けて苦しまれていた方でした)。
特に母親は、お子さんと接する機会も多く、子供に対する責任を感じがちな方もいらっしゃるため、つい「行き過ぎた子育て」をしてしまう場合が少なくないようです。
多くのストレスを抱え、一人で悩み苦しんでいるお母さんの力にもなりたい、とACカウンセリング大阪は考えています。
これも虐待?心理的虐待につながる何気ない言葉
何気ない言葉でも、その量の多さや強さ(しつこさ)で相手が恐怖感や罪悪感を感じることもあります。
力の弱いもの(特にお子さま)に下記のような言葉を与えていないでしょうか?
カウンセリングの現場で「親からずっとこんな風に言われていた」と訴えられることの多い言葉の一部を紹介します。
あなたのそばにある(心理的)虐待チェックリスト
- 一度説教が始まると止まらない(10分以上。ときには数時間も)
- 口答えは許されない。口答えすると余計に説教がひどく、長くなる
- イライラし始めるとモノに当たりだす。壁や家具が壊れたり傷がついていく
- 「男の子(逆の性別)の方が良かった」と言われた
- 親の嫌いな人(例えば父や義理の母など)に「そっくり」と嫌味たらしく言われる
- 「あんたは何もわかってない」「わからないんだから黙ってなさい」と押さえつける
- すぐ怒鳴られた。意味もわからず萎縮していた
- ため息をつかれる。目を合わせてくれない
- 親が自分の間違いや非を認めない。「親が謝るルールは我が家にはない」などと公言する
- 体調不良や心的不良があっても取り合ってくれない。病院に連れて行くことを嫌がる
- 親の都合で電話やLINEがひっきりなしに入る。出ないと会社にまで連絡がいく
- 何かあるたびに「どういうの?(謝りなさい)」と謝罪を求められた
- 何か1つミスをすると「あんたはいつもいつも」と言われだす
- 冗談だとわかってはいるが「橋の下で拾った子」「コインロッカーで拾った」と言われ続けた
- 面と向かって「子育てを失敗した」「間違えた」「あんたなんか生まなきゃよかった」と言う
- 「あなたがいるからお父さん(お母さん)と離婚できない」と言われた
- 「あなたは勉強だけしてればいいの」「◯◯大学に受かればそれでいい」と言われた
- 「あんたは嫌われ者だから」「友達が少ない」「おもろない」「ブスだから」「太ってる」と批判された
- 親戚が寄ると必ず子供の頃の失態を笑いながら何度も話す親や親戚たち。盆や正月が嫌い
- 盆や正月に帰る度に「結婚は?子供は?」「あんたが墓守しなきゃならないんだから」と親や親戚に言われる
- いつも親の愚痴の聞き役をさせられた。自分の悩みを言おうとすると途端にイヤな顔をされた
「えっ?こんなの普通やん?」と思われた方も少なくないと思います。
ですが、こういう言動が日々続くことで、本人には忘れられない傷や重荷が積み重なっていくのです。
もちろん同じことを言われても、まったく気にせず、ノリツッコミで返すような気丈な方もおられます。
ですが、そういう方が正しくて、真に受ける方は間違いだ(おかしい)とは言えません。
(そうしないとこの家庭では生きていけないので、アダルトチルドレンの特徴の1つ【ピエロ】になってしまった、とも考えられます)
こういう言葉で相手を黙らせて来なかったか?本人が深く傷ついてないか?これらのことを考える機会を持っていただければ…とAC大阪は考えています。
【参考記事】アダルトチルドレンの特徴①:ピエロ(マスコット)
虐待はなぜ起こるのか
虐待が発生する背景に
「虐待者は子供のころ虐待されていた」パターンが多い
ことがわかっています。
これは、親が子を虐待するときに「これが愛だ」「お前のためだ」「お前が悪いからだ」と言いながら虐待を受け続けたことが原因と考えられています。
もちろんそんなことは事実ではありません。
虐待をしてしまうのは、される側が悪いのではなく、虐待する側に未解決なメンタル的な問題があるからです。
でも、虐待を受けた側は、親の言うことを無意識に信じてしまい、自分を責め続けてしまいがち。
そして、下記のような流れ(連鎖する仕組み)に乗って、虐待行為を繰り返してしまうのです。
虐待が連鎖する仕組み
虐待を受ける→自分が悪いと言われる→自分のことが好きになれない→自信がないのを隠して生きる→自分の子が(あのときの自信のない自分と)同じ目で自分を見る→恐怖を怒りで隠そうとする→虐待行為
このような流れで虐待が起こってしまうのです。
自分は虐待を受けたが連鎖はさせていない、という方は
「自分は子供のころ虐待を受けていたけれど、自分の子にはしていない」
という方もおられます。素晴らしいことですし、強い意志を持って連鎖を起こさないでおられると思います。
ただ、連鎖を起こさなくても、自分に自信が持てず、何か負の出来事があると、つい自分を責めてしまう、という方も少なくなく、結局は
「他人には虐待行為は及ぼさないものの、自分自身を責め、傷つける行為が止まない」
という場合もあるので、注意が必要かもしれません。
私たちアダルトチルドレン克服カウンセラーは、虐待はアダルトチルドレン克服によって解決する可能性が最も高いと考え、日々悩みを訴える方に寄り添っています。
【関連記事】毒親から離れたいあなたへ
もしあなたが虐待者であっても、決してそれを責めたりなどしません
虐待を無くすためには、虐待行為を行ってしまった方を理解し、受け入れることがもっとも大切だと考えています。
過去にアダルトチルドレン克服カウンセリング大阪に訪れた方の中にも、様々な虐待行為を受けたり、逆に与えてきた方と向き合ってきました。
あなたが過去にどんな経験をされてきたとしても。それをカウンセラー個人の価値観で批判したり否定することはあり得ません。
なぜなら。ご相談に来られた段階で、解決方法を共に考えることしかカウンセラーの意識は向いていないからです。
AC克服カウンセラーと共に、過去を乗り越えていきましょう
アダルトチルドレン克服カウンセラーは、ご相談者がなぜそのような状況に立たざるを得なかったのかをお伺いして、あらゆる角度から解決を図ります。
虐待という、与えられる側はもちろん、与える側も深く傷ついてしまう現状を乗り越え、共に手を携えて生き直していける道のりを考えていきたいと願っています。
ひとりで背負わずに、どうか私たちにご相談ください。
あなたのご連絡を心からお待ちしています。
(アダルトチルドレン克服カウンセリングは大阪市(新大阪駅前徒歩2分)のカウンセリングルームで行っています。大阪でアダルトチルドレン克服カウンセリングを受けたい方は、大阪での開催日程をご確認ください)
【まとめ】虐待行為にNO!と言おう
アダルトチルドレン(AC)が引き起こす問題行動の中で、最も危険視されるのが【虐待行為】です。
特に大阪は、虐待相談件数全国ワースト1位、全国平均と比較しても約2倍。
しっかり向き合う必要のある問題です。
虐待は身体的虐待、心理的虐待、性的虐待、ネグレクトの4種類。
それぞれが大変重い心の傷を背負わせてしまいます。
また、連鎖性もあり、親の立場になると、あんなに嫌ってた行為を自分も犯してしまう場合も。
特に父親…ではなく、母親が起こす「心理的虐待」が問題視される傾向にあり、この記事をお読みになられたお母さんは、気になられたらすぐにご相談いただきたいです。
何気ない普通の会話や態度のつもりが、子供を傷つけていくこともあるため、今一度チェックリストを読み返していただき、子供を無意識に傷つけて来なかったかをチェックしてみてください。
過去に虐待を受けた側の方も、今虐待を行っている親御さん、この先虐待をしてしまいそうで怖いという方は、心理カウンセリングを試してみるのも有効な手立てだと思っています。
【関連記事】お子さまが問題行動を起こしてしまわれたお父さん、お母さんへ
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