AC克服カウンセリングの吉野です。

「気分障害」という言葉についてご存知でしょうか?

ご相談者の中で「気分障害」という言葉を
使われる方は少ないのですが、心理学上は

うつ病性障害
双極性障害(躁うつ病)

を総称した言い方として「気分障害」という言葉を使っています。

(うつ病や躁うつ病、という言葉はご存知の方が多いかも知れませんね)

うつ病性障害
双極性障害

に関してはそれぞれ改めて記事にするとして、
今回はこれらをまとめた「気分障害」について
書いてみたいと思います。

 

気分障害ってどんな症状?

気分障害という言葉はあまり馴染みがない方も多いかも知れませんが

心理学上の分類としては

二大精神病のひとつ

と考えられているのが「気分障害」です。
(二大精神病のもう一つは「統合失調症」)

 

気分障害の症状として挙げられるのは

気分の高揚や抑うつ(落ち込み)などが主たる症状となります。

躁うつ病やうつ病など、気分の乱高下が激しい状態で、
感情(気分)のコントロールが難しい状態を
気分障害と呼ぶ、と考えていいかと思います。

 

また、気分障害は

  • 単極性…うつ病相のみが現れる
  • 双極性…躁病相とうつ病相を繰り返す

という2種の極性に分けられます。

 

躁病相の症状

躁病相の症状としては

  • 気分の高揚(ハイテンションになったり、声が大きくなったりしやすい)
  • 易刺激性(えきしげきせい:怒りやすい、感情的になりやすい、制御が効かない)
  • 観念奔逸(かんねんほんいつ:考えが次々と定まらず、気持ちがほとばしる状態)
  • 不眠

これらの症状があります。

 

躁病相の事例

ACカウンセリングで躁病相とみられる方を対応した事例を紹介します。

次から次へと趣味を増やし、常に何かしら新しい行動をしているKさん。

新しい出会いも多く、
周囲から「すごいね〜」「行動力あるね」「活発だね」
と評価されていたが、実はご本人は数年前から不眠状態に悩んでおられた様子。

ちょっとしたことですぐにカッとなることが増え、
仕事や友達付き合いなどで納得できないことがあると
(たとえ相手が誰であろうと)
抑えが効かずに食って掛かってしまい、周囲に止められることもしばしば。

仕事の件で上司と取っ組み合いのケンカになったこともあり
後日社長から叱責を受けたが、どうにも納得がいかず
苛立ちが収まらなかった様子。

いい人なのに、時々噴出してしまう怒りの感情(易刺激性)のために
友達が少しずつ離れていく状況を何度も経験して、当カウンセリングを受診。

「自分はこんなに頑張ってるし、アイデアだってどんどん出せる。
なのに周囲は自分を評価するどころか、理解すらしようとしない。
なんでこんなに頑張ってる自分が生きづらいのか納得いかない」

というのがKさんの訴えでした。
(Kさんとのカウンセリングについては後ほど)

 

うつ病相の症状

うつ病相の症状としては

  • 気分の激しい落ち込み
  • 興味・喜び(感情)の喪失
  • 希死念慮
  • 不眠

などが挙げられます。

何をやっても楽しくなく、失敗ばかりが気になり
(失敗したらもう終わりだ、とも感じてしまう)

周囲の状況に関係なく(多くの方から認められて
いたとしても)

「自分には価値がない」
「消えてしまった方がみんなのためになる」

などと考えてしまいがちなのがうつ病相の傾向です。

 

うつ病相の事例

AC克服カウンセリングに来られたHさんの事例です。

ものすごく仕事もできて、周囲からも認められ、愛されているHさん。

ですがご本人は

「いくら頑張ってもダメなところ(できてない面)ばかりしか見えない」
「何をやっても楽しくなく、食事をしても味を感じない」
「もう自分なんて消えてしまった方がマシ」

という思いが消えない、と訴えておられました。
(これに併せて不眠の症状もあり、眠れない度に
上記の思いがぐるぐる周りしておられた様子でした)

 

心療内科で「うつの傾向」と言われ、お薬を
処方されたものの、それだけでは解決しない気がしたため
心療内科と併せて当カウンセリングを受けるお気持ちに
なられた、とのことでした。

(カウンセリングの内容については次の項目で)

 

気分障害の治療法

気分障害(うつ病性障害・双極性障害等)の治療法は

薬物治療と心理療法の併用が効果的だ、とされています。

(主に精神科や心療内科で受ける治療は薬物治療が中心と考えて間違いないでしょう(もちろんそうじゃないところもあります)。
医療機関でお薬を処方してもらいつつ、適切な心理療法を選択し、受診されることが望ましいと考えています)

 

Memo:薬物治療の実際

薬物治療の場合、
主にうつ病相には『抗うつ剤』の投与がなされます。

代表的な抗うつ剤

  • SSRI:選択的セロトニン再取込阻害薬
  • SNRI:セロトニン・ノルアドレナリン再取込阻害薬

躁病相には『気分安定薬』が処方されることが多い

また双方共通の「不眠症状」を和らげるために、睡眠導入剤(いわゆる眠剤)を併用して処方される場合もあります

 

ACカウンセリングの気分障害との向き合い方

AC克服カウンセリングでの気分障害との向き合い方について。

躁病相、うつ病相ともに、向き合い方は大差なく、
まずはご相談者の思いを時間をかけて受け止めていきます。

気分障害と診断された方の傾向

気分障害と診断されてしまった方の傾向のひとつに

「認知のゆがみ」

が挙げられると考えています。

認知のゆがみとは

  • 全か無かの思考
  • 行き過ぎた一般化
  • 心のフィルター
  • マイナス思考
  • 論理の飛躍
  • 拡大解釈、過小解釈
  • 感情の理由づけ
  • ~すべき思考
  • レッテル貼り
  • 誤った自己責任化(個人化)

Wikipediaより引用

に代表される「誇張的で非原理的な考え」をいいます。

詳しくはWikipediaに譲るとして、
ここではカウンセリング現場での実際について、
先述のKさんやHさんの例を紹介していきます。

 

躁病相のKさんのカウンセリング

多趣味で行動的なKさん。

と評価されていたが、実はご本人は数年前から不眠状態に悩んでおられた様子。

ちょっとしたことですぐにカッとなることが増え、
敵意を剥き出しにしてしまうような言動がありました。

よくお伺いしたところ、不眠で悩んでおられた点も判明したため、

  • まずは心療内科へ行かれること
  • 適切な診断と薬物治療を受けること
  • それと併用してAC克服カウンセリングを受けること

をお伝えしてみました。

 

薬物治療の効果

Kさんの場合、薬物治療でそこそこの成果があった様子で

「眠れるようになり、イライラすることも減った」

と落ち着かれた様子が出てきました。

 

ただ、眠剤を飲むと、仕事中ぼーっとしてしまうのであまり飲みたくない

との意見もあったため、

薬物治療と心理療法を併用しながら、できるだけ早期に克服していこうと話しました。

 

認知のゆがみの克服

Kさんに多く見られたのが

  • 全か無かの思考
  • 行き過ぎた一般化
  • 論理の飛躍
  • 拡大解釈、過小解釈
  • レッテル貼り

でした。

「こんなに自分は頑張ってきたのに、こんな仕打ちを受けるなんて、自分の人生全く意味がない」(全か無かの思考)

「みんなは自分のことを理解してない。世界は間違ってる」(行き過ぎた一般化・論理の飛躍)

「確かに自分の態度にも問題はあったかも知れない。でもしょうがなかった」(過小解釈)

「それよりもあいつらの(自分に対する)仕打ちはひどすぎる」(拡大解釈)

「あいつらは◯◯(記述自粛)だから自分とは合わない」(レッテル貼り)

 

経験上、易刺激性と観念奔逸の様相が強く見られるときは、

説得したり、理路整然と論破しても逆効果になってしまいがち。

 

まずはKさんの奥にある気持ち(自分はこんなに頑張ってるんだから認めて欲しい)

に寄り添いながら、共感する姿勢で接することに時間を注ぎました。

 

薬物治療と心理療法の効果

お薬の効果と寄り添い中心のカウンセリングを行う中で

Kさんの雰囲気が少しずつ柔らかいものに変化してきました。

 

やがて

「自分の苦しみは自分で作り出している」

「自分の思考や認知のゆがみを修正することで
現状が同じだったとしても、受け止め方(解釈)は
いくらでも変えていける」

ことに気づかれていったKさん。

 

今もときどき感情的になってしまうことはありますが

「不当な扱いを受けている!」などと決めつけて

攻撃的になることはずいぶんと減った、とのことです。

 

うつ病相のHさんのカウンセリング

仕事もできて、周囲からも認められ、愛されているHさんですが

「いくら頑張ってもダメなところ(できてない面)ばかりしか見えない」
「何をやっても楽しくなく、食事をしても味を感じない」
「もう自分なんて消えてしまった方がマシ」

という思いが消えず、心療内科で「うつの傾向」と診断。

薬物治療と並行してカウンセリングを受けに来られました。

 

Hさんの「認知のゆがみ」

うつ病相を訴えられていたHさんの認知のゆがみには
下記のものが多い様子でした。

  • 全か無かの思考
  • 行き過ぎた一般化
  • 心のフィルター
  • マイナス思考
  • 感情の理由づけ
  • ~すべき思考
  • 誤った自己責任化(個人化)

 

「いくら頑張ってもダメなところ(できてない面)ばかりしか見えない」(全か無かの思考・マイナス思考)

「何をやっても楽しくなく、食事をしても味を感じない」(心のフィルター・マイナス思考)

「もう自分なんて消えてしまった方がマシ」(行き過ぎた一般化・感情の理由づけ・誤った自己責任化)

 

このような、いわゆる「ぐるぐるまわり」の状態から抜け出ることが難しかったHさん。

不眠状態も厳しい状況でしたので、薬物治療に併せて、
「眠りについての考え方」(認知の書き換え)についても
カウンセリング中に行っていきました。

 

うつ病相からの脱出

カウンセリングを行ううちに、Hさんにも少しずつ
変化が起こっていきました。

まずは眠りについて、過度に落ち込んだり自分を
責めることがなくなっていくと同時に

偏りすぎた考え方が減っていくことを実感。

 

「自分のこと。何をやってもダメだと思ってたけど
自分なりに努力してることだけは事実ですよね」

「しんどくなるときって、自分で自分を追い込んで
余計にしんどくさせてることに気づけました」

と言ってくださるようになり、

日に日に変化を感じ取れるようになっていかれました。

 

3ヶ月の休職を経験されましたが、今は無事復帰。

過度に思い込みすぎる自分の気持ちへの対処法を身に着け、
今は無理のない行動が取れるように。

「カウンセリングを受けて、心の持ち方が変わりました」

と言ってくださいました。

 

気分障害とアダルトチルドレンの関係

AC克服カウンセリングを行っていくにつれ

気分障害とアダルトチルドレンの関連性の深さを

日々感じます。

 

これは主に

  • 子どもの頃から与えられ続けてきた(決して正しいとは言えない)「価値観」や「偏見」「思い込み」
  • 必要以上に感じさせられた「不安感」や「恐怖感」
  • しんどくても逃げられなかった「環境」
  • 極端に少ない「選択肢」

これらが気分障害を引き起こしてしまう源泉と
なってしまっている、と感じます。

 

気分障害になる人は、その人が悪いわけでも
心の持ちようが弱い人でも、我慢が足りない人
などでは決してない、と思っています。

幼い頃に処理しきれなかった、

「負の感情を持ち続けて生きなければいけなかった状況」

が、心を傷つけてしまっているのだ、と思っています。

 

AC克服カウンセリングにできること

アダルトチルドレン克服カウンセリングでできること。

それは。

ご相談者は何も悪くない。

むしろ、ここまで頑張り抜いた強い人だ、と
言うことをご相談者ご自身に認識していただくこと。です。

今まで無意識のうちに背負わされてしまっていた

歪んだ価値観(偏見)に疑問を感じた上で
新しい価値観に上書きしていくためのワークを
数多く行う必要があると感じています。

 

医療機関を受診されつつ、適切な薬物治療を
行うこともとても大事です。

それと同時に心理療法(カウンセリング)を
行うことで、相乗効果を狙っていきたいと
考えています。

気分障害と診断され(または傾向があると指摘を受け)
処方されたお薬だけでは解決が難しいと考えて
おられる方は、

アダルトチルドレンの問題克服と併用して
生きづらさを書き換えていくワークを
進めていってほしいと願っています。

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