自分をないがしろにするのはやめよう!若者セルフネグレクトを克服する4つのステップ
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アダルトチルドレン克服の専門家:吉野遼太(AC克服カウンセリング大阪代表)です。
今回は「セルフネグレクト」について、
- セルフネグレクトとはどういうものか?
- どうやってセルフネグレクトから抜け出せばいいのか?
について考えていきましょう。
セルフネグレクトとは
セルフネグレクトは、アダルトチルドレン特有の【自己放棄】の一種です。
そもそも「ネグレクト」とは4種類ある幼児虐待の1つ。
ネグレクトを日本語訳すると「育児放棄」という意味です。
- 親が子どもの育児を放棄し
- 食事や着るもの、生活する場所を与えなかったり
- 不潔にさせ、お風呂に入れない、着替えさせない
- 言葉がけもせずに放置する
などの行為を繰り返し、愛情を受け取ることなく成長してしまった結果、
- 人との関わりが苦手
- 言葉や態度で自分の意志を伝えることが難しい
- ものごとの重み付けが苦手で判断に苦労
- 常識的・基本的な所作が身についておらず他者から誤解を受けやすい
などの苦労を強いられてしまいがち。
近年では
- 子どもを放置し、愛人と一緒に旅行に出かけて、帰ってきたら子どもが亡くなっていた例
- ベビーベッドの上から蓋をして子どもをに閉じ込めていたことが発覚した例
がありましたね。他にも
- パチンコ店の駐車場で子どもを車内に閉じ込め、熱中症で亡くなってしまった例
など、特に近年問題視されているのが「ネグレクト」というものです。
そしてこのような扱いを
「自分で自分に行ってしまうこと」
を【セルフネグレクト】と言います。
若者のセルフネグレクト化は先進国でも進んでいる
医学の進歩と共に、人間の寿命は伸びていますが、その反面、アメリカ等の欧米諸国では、労働階層(若者)の死亡率が上がってきている、とも言われています。
その原因と考えられているのが「セルフネグレクト」。
セルフネグレクトにより、精神的または肉体的に自分の面倒を見ずに、自分の寿命を短くする傾向が広まっているのです。
若者が自らをセルフネグレクトしてしまう傾向として挙げられるのは、
- 食事や住居などの基本的なニーズを顧みない
- 心理的・感情的なニーズを顧みない
- 人間関係の維持、意思決定、適切な衣服の選択ができない
ことなどが考えられます。
原因はさまざまですが、失職、愛する人の死、身体的な病気など、ストレスの多い状況やライフイベントが引き金となることもあります。
アメリカの流行をなにかと取り入れがちな日本。
こういうところまで真似たくはないのですが、実際問題として日本でも
セルフネグレクトの若年層化は深刻化し始めている問題なのです。
次の章でセルフネグレクトの具体的な事例を見ていきましょう。
セルフネグレクトの実例
セルフネグレクトとは、この【ネグレクト行為を自分にしてしまう】という
「AC特有の自己虐待」と言えます。
具体的には
- 部屋を汚部屋状態にし、不潔な環境で過ごす
- 過食・拒食などの摂食障害を同時発生させる
- 人との関わりを避け、引きこもりがちになってしまう
こういう行為がセルフネグレクトの事例として挙げられます。
アダルトチルドレンに多いセルフネグレクトは、自分に興味が持てず、対人関係が希薄になり、引きこもり生活を選択する傾向があります。
当然、毎日のように
- 自分に興味を持たない訓練
- 対人関係を避ける訓練
- 外に出ない訓練
を毎日繰り返す訳ですから、その逆の生き方、つまり
- 自分や他人に興味を持つ
- 対人関係が楽しく感じられる
- 外に出ること、行動することに生きがいを感じる
ということがどんどん苦手になっていくのは当然です。
この記事では、セルフネグレクトからの回復プロセスを4つに分けて紹介します。
自分がなぜセルフネグレクトを繰り返す環境になってしまったのかを理解し、適切なカウンセリングを受け、
根本的な原因を特定し、再び生きる意味を見出し、自分自身を救い出すことができるようになるのか?
について、セルフネグレクトからの回復のヒントをお伝えしたいと思います。
アダルトチルドレンやセルフネグレクトの克服方法をお探しの方は、ぜひこの記事を何度も読み返して、順番に実行してみてくださいね。
1.セルフネグレクトの根本的な原因を特定する
セルフネグレクト克服の第一歩は、
なぜ自分がセルフネグレクトの状態になってしまっているのか?を正しく認識し、認めることです。
結論じみたことを言うと
セルフネグレクト状態になっているあなた自身が過去に
「ネグレクトに近い扱いを受けていた」
ということを再度認識することが大切だ、ということ。
明らかな育児放棄を受けていた訳ではないにせよ、例えば
- お父さんがほとんど会話しない人だった
- お母さんは私の話を聞いてくれず、何か話してもすぐ自分の会話にする人だった
- 食事や着るもの・必要なものは与えてくれたが、だからといって自分に興味をもってくれている感じではなかった
- お風呂に入るのは週に1〜2回だった。子どもの頃からそれが当たり前だから変とも思わなかった
- お箸の持ち方がおかしい、と言われることはあったが「こう持つんだよ」と丁寧に教えてもらったことはなかった
- ボタンの留め方、くつひもの結び方も教えてもらった覚えがない、少ない
- ものごとの判断にムラがあり、前に言ったことと違うことが多い親だった
などのことが多かった家庭に育っていたのなら、それは今のあなたが
「セルフネグレクト化しやすい環境だった」
ことを意味しています。
アダルトチルドレンやセルフネグレクトはあなたのせいではないのです。
自分のせいだと思ってしまうと解決が遠のいてしまいます。
できないのではなく、知らなかった、ちゃんと教えてもらえなかっただけ、なのです。
その結果、AC化、セルフネグレクト化が進んだだけで
いわばあなたは被害者なのです。
あなたが今、迷いや不安、満たされない気持ちを抱えているのはあなたのせいではありません。
過去に精神的にネグレクトに近い環境に置かれてことを認め、受け入れ、それを克服するために行動を起こす必要があります。
今もしあなたが自分に対してセルフネグレクトしている可能性を感じたら、カウンセリングという形で助けを求めてください。
アダルトチルドレン克服専門のカウンセラーは、セルフネグレクトの根本的な原因を理解し、それに最も適した対処法を一緒に考えていきます。
カウンセラーの助けを借りて、新しい対処法を開発し、人生の改善に向けて努力することができるのです。
2.セルフネグレクトに対する具体的な対処法を知ろう
第一のステップ、セルフネグレクトの根本的な原因を特定し
自分は何も悪くなかったということを理解できたら
セルフネグレクトを克服するための次のステップは、
「こういうときにはこうするといいんだよ」
という常識を専門家と一緒に探し、自分に教え込んでいく
という【対処法を知り】【実践していく】ステップです。
例えば
- 部屋が散らかっているなら、まずはこういうところから処理していこうね
- ここは後回しにして、ここから着手しようね
というお部屋の片付けのステップ、などの生活の基本的な考え方や行動順序を一緒に考えてみたり、
- 怒りを感じていいんだよ
- 頑張ったときには自分にご褒美をあげていいんだよ
などの、心を満たす方法を一緒に考える、という行動をひとつひとつ丁寧に行っていくことで、
今まで受けられなかった(またはちゃんと受けていた気でいた)
自分の養育方法を再度カウンセリングを通じて学び直す
というステップを踏んでいきます。
これを心理学的な表現で「自己再養育(リペアレンティング)」と言います。
自分ではどうしようもないくらいに部屋も心も取り散らかってしまっている場合は、お片付けコンサルタントや汚部屋の処理業者に一度入ってもらって一度部屋をリセットする場合もありました。
部屋に必要なものだけを置き、
使ったら定位置に戻す。
不要なものは入れない。入ったらすぐ捨てる。
こういう行動は部屋の整理だけでなく、心の整理とも通じる考え方。
だから、部屋の整理がうまくいったあとで、アダルトチルドレンやセルフネグレクトの問題解決がスピードアップされる場合もあります。
- 何が大事で何が不要か
- 何が先で何はあとにしていいのか
本来は親が丁寧に子どもに伝えるものだけれど
教えてもらえずにセルフネグレクト化してしまう人は多いもの。
大人になってからでも間に合います。
改めて
何が大事で何が不要か
何が先で何はあとにしていいのか
を専門家とともに考えていきましょう。
3.人生の新たな意味を見出す
セルフネグレクトの根本的な原因を特定し、それに対処したら、
次のステップは、人生に新たな意味(アイデンティティ)を見出すことです。
たとえば、運動する、文章を書く、新しい趣味や興味を探求する、有意義な方法で人とつながるなど、
生活を改善するためのステップを踏むことで、
自分はここにいていいんだ
自分は自分のことを認められるんだ
という(社会性欲求ともいわれる)自己愛や所属感が満たされることにつながっていきます。
自分の精神的な信念や価値観を探求し、人生の目的意識を見出すことができれば、アダルトチルドレンやセルフネグレクトは卒業のタイミングだと考えて良いでしょう。
自分を喜ばせ、目的意識を持たせるために時間を割くことは、自己否定感を払拭するのに役立ちます。
4.セルフ・ネグレクトから自分を救うために
セルフネグレクトから立ち直るための最後のステップは、
カウンセリングの卒業後も
「知らないことに出会うたびに立ち向かう姿勢を手に入れる」こと。
セルフネグレクト化してしまった人は、本来親から丁寧にできるようになるまで教えてもらうべきことがわからなかったり、順序立てられず、放置されてきた結果、セルフネグレクト状態になってしまっているはず。
カウンセラーと共にいろいろなことを学んだとしても
他にも知らないことや、いざやろうとしても順序がわからないこと
これでいいと思っていても他人に笑われたり怒られたこと
などに、これからの人生でもたくさん遭遇するでしょう。
その都度、AC化克服カウンセリングで学んだことを思い出し
ニヤッとしながら
「また新しい学びと気付きのチャンスキター!\(^o^)/」と
どんどん新しい知識を加えながら実践することを繰り返すことで
何もわからず膝を抱えていた昔の自分自身を救出し続けるのです。
これは、自分の人生を自分でコントロールし、自信をつけることを意味します。
自信は、安心感や充実感を得て、セルフネグレクトの感情を克服する鍵となります。
時間をかけて新しいスキルを学び、セルフケアを実践し、あなたをサポートしケアする人々と関係を築き、あなたを傷つける人々と境界線を設定し続ける。この行為を繰り返すことが大切なのです。
自分に自信を持ち、誇れる人生を歩むことで、セルフネグレクトを克服し、健全な方法で自分を大切にすることができるようになりましょう。
私はセルフネグレクトを克服したいあなたを応援します。
まとめ:セルフネグレクトは克服可能なのか?
セルフネグレクトから立ち直るのは簡単ではありませんが、可能です。
適切な援助があれば、セルフ・ネグレクトの根本原因を突き止め、人生の意味を見出し、自信をつけることができます。
1.セルフネグレクトの根本的な原因を特定する
2.セルフネグレクトに対する具体的な対処法を知ろう
3.人生の新たな意味を見出す
4.知らないことに出会うたびに立ち向かう姿勢を手に入れる
この4つのステップを踏めば、セルフネグレクトから回復し、より健康で充実した人生を送ることができるのです。
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