【要チェック】ブラック企業はあなたの訴えをどう処理するか
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ブラック企業はあなたの訴えをどう処理するか?
前回の記事で、ブラック企業からは逃げの一手と書きました。
でも、きっとお読みの方からは
「私は、一度、人事部(や上司)に配置換えをお願いしたから…」
と思ってらっしゃる方がいるかも知れませんね。
でも残念ながら。
そのあなたの希望は。
もみ消されてしまう場合がある、ということを知っておいてください。
【関連記事】
ブラック企業やドリームキラーに遭遇したときの対処法→【逃げの一手のみ】
恐怖!あなたの訴えがもみ消されてしまう心理構造とは?(正常性バイアス)
つい先日も、カウンセリング中にこんなご相談を受けました。
辛いことを人事部の部長に思い切って訴えました。その部長は親身になって話を聴いてくださって、
「じゃぁ、次回の改編期になんとかできるよう検討してみる」
と言ってくださったんです。
その日は、部長から2~3励ましのアドバイスを頂き「頑張ってみます」と言ったのですが…。
その後、改編期が来ても私の希望した移動は叶わず…。
今も苦しい気持ちで毎日過ごしています。
というものでした。
これこそが「正常性バイアス」による「訴えのもみ消し現象」なのです。
正常性バイアスとは?
正常性バイアスとは、災害心理学や社会心理学でよく使われる
「偏った認識」
のひとつ。
「大したことない」
「大丈夫だろう」
「特に大きな問題とは言えない」
と理解したがる人の心理構造を指します。
例えば、大雨が降ったときに
「今までウチは浸水したことないから大丈夫」
「川だって堤防があるし、普段から水なんてほとんど流れてないから」
「ウチがダメだったらあそこの地域はもっとヤバいはず。ウチは問題ない」
こんな風に高をくくっていると、あっという間に浸水が…
という災害が、ここ数年各地で頻発していることは記憶にあるはず。
つまり。
人は、自分が直接その問題を実感するまで
「大したことない」と思いたがる傾向にある
という「正常性バイアス」があることを忘れてはならないのです。
この正常性バイアスが、ブラック企業ではどう展開されていくのか?
この正常性バイアスが企業内で展開されたとき。
あなたの「もう辛いです。配置換えも含めてご検討ください」という訴えがどうなっていくのか?
これについて考えていきます。
大体こんな流れになることが想像されます
- 訴えを人事部や上司が親身になって聴いてくれる
- いくつか励ましの言葉やアドバイスをもらう
- 人事部や担当上司はしばらく様子を見る
- 様子をみてるうちに、あなたはなんとか対応してるように見える(正常性バイアス開始)
- 人事部や上司は「あのときの励ましの言葉が功を奏したんだ」と喜ぶ(正常性バイアス確定)
- 一件落着
…。
一件落着?
一件落着ですと?
そうなのです。
あなたの訴えは「一件落着案件」として、処理済みのハンコが捺されてしまっている可能性が大きいのです。
特に。
人間関係や、パワハラ、モラハラ、セクハラなどが頻発しまくっている企業に関しては、
「一回言ったくらいでは対処してくれない」
という事例が、超多発しまくっている、ということを忘れてはなりません。
もう一度、先ほどの事例をみてみましょう
ここで改めて、先ほどの事例をみてみましょう。
辛いことを人事部の部長に思い切って訴えました。その部長は親身になって話を聴いてくださって、
「じゃぁ、次回の改編期になんとかできるよう検討してみる」
と言ってくださったんです。
↑ここでご相談者は、
「ああ、これで会社は私の訴えを聞き入れてくれた」
「これで次期改編期には、私は移動できる」
と理解して(救われた気になって)次回の改編期を待つことになります。
その日は、部長から2~3励ましのアドバイスを頂き「頑張ってみます」と言ったのですが…。
↑ここ!ここが問題なのです!
2~3の励ましのアドバイスを人事部の部長が与えたことにより、
人事部部長は「アドバイスを受け止めて納得してくれた」と理解します。
だって。
あなたは「頑張ってみます」と言った訳だし、
人には「大した問題じゃなかった」と思いたい「正常性バイアス」が働くのだから…。
よって。。。
その後、改編期が来ても私の希望した移動は叶わず…。
今も苦しい気持ちで毎日過ごしています。
↑こうなることは火を見るより明らか…という状況に陥ってしまうのです。
こういう傾向はどこの企業にもあるのですが
ブラック企業ではさらに頻発しています。
なぜなら、
- ものすごい数の「相談案件」が入りまくり
- 担当者は火消しに追われ
- 1回程度の訴え程度では「大したことない」と判断されてしまう
から。なのです。
決死の思いで配置換えを申し出たあなたへ
決死の思いで。
やっとの思いで。
配置換えを訴えたあなた。(そう。ここまで読まれたあなたへ)
改めてお伝えしたいことがあります。それは。
一度では相手は動いてくれない
という事実です。
基本、たった1回の訴えでは、人事部や担当上司は動いてくれません。
だって。
相談を受けた人は、直接あなたのような経験をした訳ではなく、2~3のアドバイスを受けてあなたが変わってくれるなら、それが何より(動かなくてよくて)助かるから。
だからこそ。
1度や2度じゃダメなんです。
同じ訴えを、半年に4回は申し入れてください
本当につらくて、申し入れを行ったなら、
2ヶ月以内にもう一度。
その2ヶ月後にもう一度。
返事がなければさらに2ヶ月後にもう一度。
訴えを繰り返し行ってください。
こうでもしない限り、あなたの訴えはまともに取り合ってはもらえません。
人事部からすると、
- 最初の訴え → アドバイスで回避できた、はず
- 2ヶ月後の2度めの訴え → アドバイスで回避したい
- 4ヶ月後の3度めの訴え → アドバイスで回避は難しいのか…
- 半年後の4度目の訴え → アドバイスで回避するのは無理だとやっとわかった
こんな感じ、と思ってちょうどいいはず。
2回程度では動いてくれません。
最低3回以上言わないと、正常性バイアスのせいで、親身になってはくれないのです。
ブラック企業をなくすためにも。思い切って何度も立ち上がろう
会社側からみると、
何もあなたを病ませたいワケでもなく。
辞めさせたいワケでもなく。
ただずっと(できれば文句を言わずに)働き続けて欲しいだけなのです。
そこには「正常性バイアス」が働いて、
あなたの訴えを「何もなかったこと」にしたがる思考に傾きます。
「人事はわかってくれた。きっと来春には…」
と思ってるとしたら。
その訴えがたった1回なら、かなり怪しいと考えてください。
もし相談相手から「しつこい」「わかってる」と言われてしまったら?
ここで書いてあることを実践したために、担当上司から
「しつこいですね…」
「わかってる、って言ってるのに、何度言いに来るんですか」
などと対応されたとしたら。
もうその担当者自身がブラック化している
と考える必要があるかも…です。
本当なら人事担当者が何度も様子を見に来るのが『筋』なはず
訴えを受けたなら、本来は人事担当者が(次回移動が正式決定するまで)何度かあなたに声をかけ
- 相談後、どのような心境で過ごされているか
- 環境や状況に変化はないか
- 今も移動されたい意思は強いか
- 次回改編期までメンタルの状態は保てそうか
これらのことは最低限チェックするのが当然です。
そもそも、あなた自身が何度も訴えたりするのはおかしいのです。
ましてや上記のように「しつこい」などと言われる場合は、
企業自体がメンタルヘルス対策の定義を理解していない可能性があり、
最悪(あなた自身がどうかなってしまう前に)
さっさと逃げる、ということも考えなければなりません。
パワハラやセクハラは、まぁまぁ少なめの訴えで動いてくれる傾向
昨今ニュースを賑わしている「パワハラ」や「セクハラ」の案件の場合は、
運が良ければ1度(運が良くてです)
そうでなければ2度めの訴え以降に、会社はやっと腰をあげてくれる、と考えるくらいでいいかと思います。
企業自体のアイデンティティに関わってくる問題ですので、
パワハラやセクハラというキーワードがあると、まぁまぁ動いてくれるんじゃないか、という感覚です。
ボイレコの音声や映像があれば1回めで動いてくれる傾向
ぜひ、問題の相手との会話は、ボイスレコーダー(ボイレコ)で証拠を残しておくことをお勧めします。
数年前、女性政治家が「このハゲ~!!」で議員辞職しましたが、
あれも音声の証拠がマスコミにリークされたからこそ。
「オマエら、カメラ回してへんやろな」
でも有名になりましたが、パワハラやモラハラ、セクハラを行っている人は、証拠が残ることを最も恐れます。
スマホの録音機能でもいいし、ボイレコを調達してもいいです。
あまりにも人事部が動いてくれないようなら、録音(録画)もひとつの手段と心得てください。
3回以上言っても改善の兆しがないなら労働基準監督署へ(但しリスクも覚悟の上で)
3回以上言っても動いてくれない場合。
外部機関へ訴えることも視野にいれてください。
最も話が早いのは労働基準監督署(労基署)です。
「労基署 」+「あなたのお住いの都道府県名」で検索。
厚生労働省管轄の労働基準監督署が、あなたの相談を親身に受け止めてくれます。
ただ、労基署に訴えた場合、そこがブラック企業なら
「誰がチクった(リークした)か」
という犯人探しが行われることでしょう。
それを恐れて動かないのはどうかと思いますが、当然、周囲の疑心暗鬼や、バレたときの付き合いの変化等はある程度覚悟が必要かも知れません。
にしても。
このままあなたがガマンしていては、何も問題は良くなりません。
ですので、ここはまず、
もうあと1回は、配置転換を含めた要望を出してみることに注力してみてください。
あなたのお悩みが、良い方向に向かいますよう願ってます。
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