情緒的ネグレクトとアダルトチルドレンの深い関係とは?

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なぜ情緒的ネグレクトはACになるのか

「いつも周りに気を遣って、疲れてしまう」
「自分の気持ちを言うと迷惑がられる気がする」
「本当の自分を出したら、嫌われるんじゃないかと怖い」

こんな生きづらさを抱えているなら、あなたは「情緒的ネグレクト」の影響を受けた「アダルトチルドレン(AC)」かもしれません。

 

実は、情緒的ネグレクトとアダルトチルドレンには、深い関係があります。

情緒的ネグレクトで育った人の多くが、アダルトチルドレンとしての生きづらさを抱えているし、
また、その逆に
アダルトチルドレンの生きづらさを訴える人の多くが「情緒的ネグレクト状態」だったことが圧倒的なのです。

この記事では、ACと情緒的ネグレクトの関係性と、なぜ両者が重なるのかを詳しく解説します。

ぜひ最後までお読みくださいね。

情緒的ネグレクトで育った人の多くがアダルトチルドレンになる理由

「情緒的ネグレクト」と「アダルトチルドレン」。

この2つは、一見別々の問題のように見えます。
でも実は、切っても切れない関係にあるのです。

 

情緒的ネグレクトとアダルトチルドレンの定義

まず、それぞれの定義を確認しましょう。

情緒的ネグレクトとは、親が子どもの感情的なニーズ(関わり)に十分に応えなかったことを指します。

食事や衣服など、物質的には満たされていても、「悲しい」「怖い」「嬉しい」といった感情を受け取ってもらえなかった状態です。

例えば:

  • 小さいとき「抱っこ」をせがんでも応えてもらった記憶がない
  • 家族の中に自分よりも「大変な人」がいて、自分が何かをいうのは「わがまま」だった
  • 悲しいと伝えても「そんなことで泣くな」と言われた
  • 怖いと言っても「気にしすぎ」と流された
  • 嬉しいことを話しても、親は上の空だった

こういった経験の積み重ねが、情緒的ネグレクト状態を強化してしまうのです。

一方、アダルトチルドレン(AC)とは、機能不全家族で育ったことで、大人になっても生きづらさを抱えている人のことを指します。
機能不全家族とは、

  • 親が子どもの感情を受け止めない家族
  • 親の都合が優先され、子どもが我慢を強いられる家族
  • 過干渉な状態で、自分の感情はそっちのけ。または干渉が少なく、感情が持てずに育った
  • 感情など感じている場合じゃなかった。自分の感情は「甘え」として消し去る必要があった
  • ひどい場合は暴力や依存症、喧嘩や離婚騒動など常に何らかの問題が勃発していた

ここまで読んで、気づいたことはありませんか?
そうなのです。情緒的ネグレクトの特徴と、機能不全家族の特徴は、ほとんど同じなのです。

 

情緒的ネグレクトは機能不全家族の典型パターン

上記の2つの定義は、実は「同じこと」を言っています。

つまり、情緒的ネグレクトは、機能不全家族の「典型的なパターン」の1つなのです。
だからこそ、情緒的ネグレクトで育った人の多くが、アダルトチルドレンになるのです。

逆に言えば、アダルトチルドレンとして生きづらさを感じている人の多くは、
子ども時代に情緒的ネグレクト状態にあった可能性が高いということです。

 

「親には愛されていたはず。でも、なぜか満たされない」

この感覚の正体が、情緒的ネグレクトなのです。

情緒的ネグレクトについて、この記事で詳しく解説しています。

▶︎ 情緒的ネグレクトとは?愛されていたはずなのに満たされない理由と克服法

 

なぜ情緒的ネグレクトがアダルトチルドレンを生むのか?

情緒的ネグレクトとアダルトチルドレンには、2つの大きな共通点があります。
この2つの共通点が、情緒的ネグレクトがACを生む理由なのです。

子ども時代に「感情を抑圧する」ことを学んだ

情緒的ネグレクトで育った子どもは、こう学習します。

「感情を出しても、どうせ受け取ってもらえない」
「むしろ感情を出せば、もっと嫌な思いをしかねない」
「だから、感情を出さない方が安全だ」

これは、アダルトチルドレンが育った機能不全家族でも同じです。

親の機嫌を損ねないために、自分の感情を押し殺す。
この「感情の抑圧」が、大人になっても続くのです。

 

感情の抑圧が大人になっても続いたAさんのケース

例えば、ある女性Aさんのケース。

Aさんは子ども時代、母親がいつも忙しそうにしていました。
母親は仕事と家事で疲れ果てていて、Aさんが学校であったことを話そうとしても
「今忙しいから後にして」
と言われることが多かったそうです。

Aさんは段々と、
「お母さんは疲れているんだから、自分のことで手を煩わせちゃいけない」
「自分のことを話すなんて、お母さんに迷惑を掛けることなんだ」
と思うようになりました。

(でも、どうしても必要なこと(例えば行事の参加不参加・費用の支払いなどの必要事項)は親にちゃんと話していました。
なのでAさんは最初の頃は「親とはちゃんと会話した」「必要なものも買ってもらえてた」「だから親のせいにするのはちょっと…」と訴えておられました。
この「最低限必要なことは言えているけれど、自分の感情(情緒)は話せていない」状態こそが「情緒的ネグレクト」なのです)

やがて幼なかった頃のAさんは、嬉しいことがあっても、悲しいことがあっても、情緒的なことは誰にも言えずに一人で抱え込むようになったのです。

これが、「感情の抑圧」です。

そして「感情を他人に伝えることがタブー」と学んだまま大人になったAさんは、職場でも、恋愛でも、自分の気持ちを言えずに苦しんでいます。

「こんなこと言ったら、迷惑がられるんじゃないか」
「自分の気持ちなんて、言っても仕方ない」

こんな風に思ってしまうのです。

これが、情緒的ネグレクトで育ったアダルトチルドレンの典型的なパターンです。

 

「ありのままの自分」では愛されないと信じている

他にも情緒的ネグレクトで育った子どもは、こんな風に感じます。

「泣いたらダメ」
「弱音を吐いたらダメ」
「感情的になったらダメ」

そして、こう思い込みます。

「ありのままの自分では、愛されない」
「感情を出す自分は嫌われる(捨てられる)に決まってる」
「本当の自分を完璧に隠せないと受け入れてもらえない」

これが、アダルトチルドレンが本気で信じている思い込み(信念)へとつながっていくのです。

この信念が、大人になればなるほど、

  • 頑張り続けないと価値がないと思う
  • 他人の期待に応えようと必死になる
  • 素の自分を出すことが怖い

という生きづらさへと蓄積していきます。

感情の抑圧が普通だったBさん(男性)のケース

例えば、ある男性Bさんのケース。
Bさんは子ども時代、父親から「男なんだから泣くな」「弱音を吐くな」と言われ続けました。

学校でいじめられても、親には言えませんでした。

「言っても、『お前が悪い』と言われるだけだ」
「自分が弱いんだから仕方がない」
「学校で嫌な目にあって、家でも怒られるのは嫌だ」

そう思っていたからです。

Bさんは、「弱い自分」を見せたら、親から見捨てられると思い込んでいました。
だから、いつも「強い自分」「問題なくうまくいっている自分」を演じ続けたのです。

そして、大人になったBさんは、職場でも常に「できる人」を演じ続け、疲れ果てています。

「本当は助けてほしい。でも、助けを求めたら、『使えないやつ』だと思われる」

こんな風に思ってしまうのです。

これが、情緒的ネグレクトで育ったアダルトチルドレンのもう1つの典型的なパターンです。
(実は男性の多くがBさんのような問題を抱えて生きています。そして近年では女性でも同じような思いをひとりで抱えて生きている方が増えてきているのです)

アダルトチルドレンについて、もっと詳しく知りたい方は、こちらの記事をお読みください。

▶︎ アダルトチルドレンとは?ACを正しく知って克服しよう

 

情緒的ネグレクトで育ったアダルトチルドレンに現れる5つの特徴

情緒的ネグレクトで育ったアダルトチルドレンには、共通するパターンがあります。

ここでは、代表的な5つを紹介します。
あなたは、いくつ当てはまるでしょうか?

自分の感情がわからない(感情の鈍麻)

「今、自分が何を感じているのか、自分でもよくわからない」
「自分の感情を口に出そうとすると、涙が出そうになったり、イライラしてしまう」

カウンセリングの現場でこのようにおっしゃる方はたくさんおられます。
情緒的ネグレクトで育った人は、感情を「感じる」訓練ができていません。

子ども時代、感情を出しても受け取ってもらえなかった。
だから、感情を感じること自体を「やめてしまった」のです。
これが、感情の麻痺(感情鈍麻(どんま))です。

感情鈍麻の例

例えば

  • 嬉しいはずの場面で、喜びを感じられない
  • 悲しいことがあっても、涙が出ない
  • 怒りを感じても、それを「怒り」だと認識できない

感情がわからないと、人間関係も難しくなります。
「この人といると楽しい」のか「疲れる」のか、自分でもわからない。

だから、いつまで経っても相手との距離感がつかめないのです。

 

他人の顔色を常に気にする(過剰適応)

「相手が何を求めているのか、常に考えてしまう」

情緒的ネグレクトで育った人は、親の機嫌を常に伺ってきました。

「今日は機嫌がいいから、話しかけても大丈夫かな」
「今日は機嫌が悪いから、静かにしていよう」

こうやって、親の顔色を読むことで、安全を確保してきたのです。

この習慣は、大人になっても続きます。

職場でも、恋愛でも、友人関係でも。
相手の顔色を気にして、自分の気持ちを後回しにしてしまう。

これが、過剰適応です。

そして、結果的にいつもくたくたに疲れ果ててしまうのです。

 

「助けて」が言えない(自立の強要)

「困っていても、誰かに頼ることができない」

情緒的ネグレクトで育った人は、「助けて」と言って助けてもらった経験が極端に少ないもの。

「助けを求めても、応えてもらえない」
「だから、自分でなんとかするしかない」
「「助けて」なんて言おうものなら何もかもが壊れてしまう」

こういう経験を積み重ねた結果、「誰にも助けを求めてはいけない」という信念を作ります。

だから、大人になっても:

  • 仕事で手一杯なのに、「大丈夫です」と言ってしまう
  • 体調が悪くても、無理をして出勤する
  • 誰かに頼ることが「甘え」だと感じる
  • 仕事を振れない・手直しを頼めない・全部抱える

そして、限界まで我慢して、突然、身体が動かなくなってしまうのです。

 

親しくなると距離を置きたくなる(見捨てられ不安)

「恋人ができても、長続きしない」
「仲良くなった友達と、突然連絡を取らなくなる」
「カウンセリングを受けて、核心に触れそうになったら次が受けられなくなる」

こういうご相談がとても多いのです。

情緒的ネグレクトの環境下で育った人は、深い矛盾を抱えています。

「誰かに愛されたい」

でも同時に、

「愛されても、どうせ見捨てられる」

この矛盾が、見捨てられ不安です。

見捨てられ不安に陥った人は、親しくなればなるほど、こう思います。

「この人も、いつか私を見捨てるに違いない」
「だったら、先に距離を置いた方が傷つかない」

そうやって、無意識レベルで自分から関係を壊してしまうのです。

見捨てられ不安について、もっと詳しく知りたい方は、こちらの記事をお読みください。

▶︎ 幸せが怖い?―もしかしたら見捨てられ不安かも

 

何を達成しても満たされない(承認欲求の空転)

「仕事で成果を出しても、喜びより虚しさが先に来る」

情緒的ネグレクトで育った人は、

「結果を出せば、褒めてもらえる」
「だから、頑張らなければならない」
「でも結果が出ても慢心してはいけない」

という、矛盾した命令を自分に与えてしまっています。

だからどんなに頑張っても、心は満たされません。

「頑張れば褒めてもらえるかもしれないが、褒めてもらっても受け取らずにもっと頑張れ」

という決定的に矛盾した命令を抱えているために、幸せな気持ちになれない(なってはいけない)のです。

だから、何を達成しても、空っぽな状態のまま。
これが、承認欲求の空転です。

 

「自分は情緒的ネグレクトかもしれない」と思った方は、こちらのチェックリストで確認してみてください。

▶︎ 情緒的ネグレクト チェックリスト – 15の質問で分かるあなたの状態

【まとめ】情緒的ネグレクトとACの関係を理解することが第一歩

とても長くなりそうなので、
アダルトチルドレンの各タイプと情緒的ネグレクトとの関連について
は次の記事にまとめますが、

今回の記事で
「アダルトチルドレンと情緒的ネグレクトは深い関係がありそうだ」
とわかっていただけたら幸いです。

情緒的ネグレクトもアダルトチルドレンも、「気づいたときから変えられる」問題です。

まずは今、どうしてあなたが生きづらさを感じていたのか?
その背景と原因に気づくことが、第一歩なのです。
(お願いですから「自分が悪いせいだ」などという理由の付け方はおやめください)

 

次のステップとして、以下の記事も読んでみてください。

▶︎ アダルトチルドレンの5タイプと情緒的ネグレクトの関係を解説

あなたがどのACタイプに当てはまるか、そして情緒的ネグレクトとどう関係しているのかが、さらに詳しくわかります。

また、情緒的ネグレクトで育ったアダルトチルドレンが、恋愛・職場・子育てでどんな問題を抱えるのかを知りたい方は、こちらの記事もオススメです。

▶︎ 情緒的ネグレクトで育ったアダルトチルドレンの生きづらさとは?

そして、「ひとりでは限界かも…」と感じた方へ。

情緒的ネグレクトからの回復には、「感情を受け取ってもらえる体験」が必要です。

アダルトチルドレン克服カウンセリングでは、安全な環境で感情を出す練習をします。

「話しても大丈夫だった」
「受け取ってもらえた」

この体験を積み重ねることで、少しずつ心が満たされていきます。

当カウンセリングではあなたの気持ちを、ちゃんと受け取る準備ができています。
自分責めではなく、一歩前に進むためのトライを、お待ちしています。

 

 

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