愛着スタイルとACとの関係|4タイプ解説と「安定型」になる方法

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人といると、なぜかドッと疲れる。
いつも人間関係がうまくいかないと感じてしまう。

そんな悩みを抱えている方の多くが、幼少期に形成された「愛着スタイル」という問題を背負っています。

聞き慣れない言葉かもしれませんが、愛着スタイルというものを理解することで、
「長年の生きづらさにようやく説明がつくようになりました」
とおっしゃる方も少なくありません。

今回の記事では

  • 愛着スタイルとは何か
  • アダルトチルドレンと愛着スタイルの関係
  • どのようにして愛着スタイルを「安定型」にしていくか

について考えていきます。

「人といるとなぜかどっと疲れる」ひとはぜひ最後までお読みくださいね。

 

 

愛着スタイルとは-人間関係の「パターン」が決まるしくみ

「愛着スタイル」とは、人が他者との関係をどのように結ぶか、その根本的なパターンのことです。

心理学者のジョン・ボウルビィが提唱した「愛着理論」をもとに研究が積み重ねられ、今では大人の人間関係や恋愛、子育てにも深く関わるものとして日本でも少しずつ広まってきた理論です。

むずかしい言葉で説明するより、こう考えるとわかりやすいかもしれません。

「人と近づくとき、あなたの心はいつもどんなパターンになりますか?」

安心して近づける人もいれば、近づきたいのに不安でたまらなくなる人、逆に近づかれると距離を取りたくなる人もいます。

その「心の動き方のクセ」が、愛着スタイルです。

 

子どもの頃の経験が、今の愛着スタイルをつくる

愛着スタイルは、生まれてから数年の間に、主に親(養育者)との関わりの中で形成されると言われています。

泣いたときに抱きしめてもらえたか。
不安なときに「大丈夫だよ」と声をかけてもらえたか。
親の機嫌が読めなくて、びくびくしながら過ごしていなかったか。

そうした積み重ねが、子どもの心に
「人とはこういうもの」
「自分はこういう存在」
「人と関わるのは安全(または危険)」
という感覚を刻んでいきます。

これが、大人になってからの人間関係に強い影響を及ぼすのです。

 

アダルトチルドレンと愛着スタイルが重なる理由

アダルトチルドレン(AC)とは、機能不全家族のもとで育ち、大人になってからも生きづらさを抱え続ける方を指す言葉です。

ACの方の多くは、幼少期に「安心できる親子関係」を十分に経験できなかった背景を持っています。

それはそのまま、愛着スタイルが不安定な方向に形成されやすい環境でもあります。

「なぜ自分はこんなに生きづらいのか…」その問いの答えのひとつが、愛着スタイルにあることは少なくありません。

 

4つの愛着スタイルと、それぞれの「生きづらさ」

愛着スタイルは大きく4つに分類されます。どれが「良い・悪い」ということではありません。

ただ、自分がどのパターンに近いかを知ることで、
「なぜいつも同じ場面で苦しくなるのか」
が見えてくることがあります。

 

愛着スタイル①「安定型」-人と安心してつながれる状態

安定型の方は、人との距離感を自然に調整しながら関係を築けます。
相手に頼ることも、ひとりの時間を楽しむことも、どちらもそれほど苦ではない。

「人と一緒にいると安心できる」という感覚が、ベースにある状態です。

ちなみに4つの愛着スタイルの中で、この「安定型」が唯一「人とつながれる安心感が得られるスタイル」です。
AC克服カウンセリングではお受けくださった方が「安定型」に近づけるようサポートしています)

 

愛着スタイル②「不安型」-「見捨てられるかも」が止まらない

不安型の方は、相手との関係にとても敏感です。
「嫌われたかな」「返信が遅いのは怒っているから?」—そんな考えが頭をぐるぐると巡りがち。

相手にしっかりそばにいてほしい気持ちが強く、それゆえに確認したり、試したりしてしまうことも。
見捨てられ不安との関係が深いタイプです。

見捨てられ不安について詳しく知りたい方は、こちらの記事をどうぞ。 → 見捨てられ不安とアダルトチルドレン

 

愛着スタイル③「回避型」-親密さが怖くて、距離を置いてしまう

愛着スタイルの3番めは「回避型」といわれるパターンです。

回避型の方は、人と深く関わることに、どこかブレーキがかかります。
「自分のことは自分でやる」
「あまり人に頼りたくない」
という感覚が強く、誰かが近づいてきて親しくなろうとすると、なぜか離れたくなってしまう。

冷たいわけでも、嫌いなわけでもない。
ただ、近づかれることへの緊張が、体に染み付いているのです。

 

愛着スタイル④「人を信じたいのに怖い」タイプ-不安と回避の同居型

このタイプは、不安と回避の両方を抱えているのが特徴です。
「混乱型(恐れ回避型)」とも言われます。

人と親しくなりたい気持ちはある。
でも、親しくなるほど傷つくのが怖い。

近づいては引いて、引いては後悔して…そのループから抜け出せない、という方が多くいます。

幼少期にトラウマや、感情的なネグレクトを経験した方に見られやすいタイプで、ACとの重なりがもっとも大きいと言われています。

関連記事「情緒的ネグレクトとアダルトチルドレンとの関係」

 

愛着スタイルに悩まれてカウンセリングを受けに来られた方の事例

 

「自分がおかしいのだと、ずっと思っていました」

当カウンセリングに来られた40代の女性、ミホさん(仮名)は、最初の面談でそう話してくれました。

職場でも家庭でも、人と一緒にいるとどこか気を張ってしまう。
楽しい時間のはずなのに、帰宅するとどっと疲れて、ひとりで泣いてしまうことが続いていたといいます。

「仲良くなりたいのに、なれない。好きな人ができるほど、怖くなる。これって普通じゃないですよね」

話を聞いていくと、ミホさんの幼少期には、感情表現の乏しい母親と、機嫌の読めない父親がいました。
いつ叱られるかわからない緊張感の中で育ち、「人の顔色を読む」ことが子どもの頃からの習慣になっていたのです。

カウンセリングの中でミホさんは、自分の愛着スタイルが「人を信じたいのに怖い」タイプに近いことを、少しずつ理解していきました。

「性格がおかしいんじゃなくて、そうなる理由があったんだ、と思ったら、少し楽になれた気がします」

その言葉が、ミホさんの回復の入り口になりました。
その後、半年ほどのカウンセリングを経て、職場の人間関係への緊張が少しずつほぐれ、「疲れ方が変わった」と話してくれています。

 

愛着スタイルはどこで作られたのか?

 

親の関わり方と、子どもの心に残るもの

愛着スタイルの形成に、もっとも大きく関わるのは「親がどう関わってくれたか」です。

名古屋大学の2023年の研究では、社会人1,800人以上を対象とした調査で、親の養育態度を
「愛情の強さ」「干渉の多さ」という2つの軸で整理すると、
子どものその後の生きやすさに大きな差が出ることが示されています。

 

図のように、愛情が強く干渉が少ない「見守り型」のもとで育った子が、大人になってから人間関係を築きやすく、生きやすい傾向にあります。

一方、愛情が薄く干渉が強い「支配型」のもとで育った場合、人間関係の構築やキャリア形成など、社会人生活の多くの場面でネガティブな影響が出やすいことがわかっています。

ただ、ここで理解しておきたいのは「親も正しい子育てを知らずに育ててしまった」ということ。

私はよく

  • 「親業国家資格1級」などという資格試験や免許制度などはなく
  • 親も知らず知らず、見様見真似で親をやっている
  • 見本が悪ければ、正しい子育てもわからない

という話をします。

親自身も、自分の育ちの中でこのどこかに位置していた可能性が高く「そういうものだ」と思って子育てをしてきた可能性が高いのです。

 

「愛情はあった」のに傷つく、ということ

「親は愛してくれていたと思う。でも、なんか苦しかった」

そんな複雑な気持ちを持つ方は少なくありません。

先程の図の右上の「過保護型」を見てもわかるように、愛情があっても、干渉が強すぎると子どもは自分で判断する力を育てにくくなります。

その表現の仕方や関わり方のパターンによっては、子どもの愛着スタイルが不安定に育つことがあるのです。
これは特に、感情的なネグレクトのケースでよく見られること。

(「愛されていたのに、なぜ苦しいのか」という問いへの答えは、こちらの記事で詳しく書いています。 → 情緒的ネグレクトとは

 

愛着スタイルは、変えることができます

 

どの愛着スタイルも、生まれつきではない

不安型も、回避型も、混乱型タイプも
どれも、生まれたときから決まっていたわけではありません。

幼少期の環境と経験の中で、「そうするしかなかった」から身についたもの。

つまり「カウンセリングなどの心理ワーク(訓練)を積めば「後から変えられる」」のです。

「もう自分はこういう人間だから」と諦める必要はありません。
愛着スタイルは、適切なサポートの中で、少しずつ安定型の方向へと育てていくことができます。

 

カウンセリングで何が変わるのか

愛着スタイルを変えるうえで重要なのは、「安心できる関係を体験する」ことです。

頭で理解するだけでは、なかなか変わらないのが愛着スタイルの難しいところ。
カウンセリングの場では、安全な関係の中で「この人は裏切らない」「ここでは本音を言っても大丈夫」という体験を積み重ねていきます。

その積み重ねが、長年のパターンを少しずつほぐしていくのです。

 

アダルトチルドレンの愛着スタイルを知るところから、回復は始まる

「生きづらさ」の正体がわかると、人は少し楽になれます。

自分を責めることに使っていたエネルギーを「では、どうするか」に向けられるようになる。
愛着スタイルを知ることは、そのための大切な一歩です。

「もしかしたら、自分もそうかもしれない」と感じた方は、ひとりで抱え込まずに、一度話してみてください。
あなたの生きづらさには、ちゃんと理由があります。その理由を一緒に丁寧に紐解いていくのが、AC克服カウンセリングです。

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