「親のせいじゃない」と思い込んできたあなたへ―毒親・過干渉とガスライティングの深い関係
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「お母さんはあなたのことが心配だから言ってるのよ」
「そんな大げさな。ちょっと注意しただけじゃない」
「こんなに愛してるのに迷惑に感じるなんて信じられない」
こんな言葉を、子どもの頃から何度も聞かされてきたという方は少なくありません。
そして気がつけば、いつも何か問題が起きるたびに
「自分がおかしいのかもしれない」
「私さえ我慢すれば丸く収まるから」
という感覚が、心の中に居座るようになってしまった。
そこには、ガスライティングと呼ばれる心理的なメカニズムが関わっている可能性があります。
この記事では、
- 毒親や過干渉な親によるガスライティング
と、
- アダルトチルドレンとの関係
について、できるだけわかりやすくお伝えしていきます。
もし、今あなたが「自分責めの感覚が止まない」状態なら、ぜひ最後までお読みください。
「あなたがおかしい」と言われ続けた子ども時代
親からの「ガスライティング」とは何か
ガスライティングとは、相手の記憶や感情・現実の認識を少しずつゆがめ、「自分の感覚がおかしいのかもしれない」と思い込ませていく心理的な支配の手法です。
夫婦やパートナー間で起こるイメージを持たれている方も多いのですが、実は親子関係でも起こりやすいもの。
(ガスライティングがパートナーとの関係でどのように起こるかについては、こちらの記事もあわせてご覧ください→
ガスライティングとは―「私がおかしいの?」と思い始めたら読んでほしいこと)
親からのガスライティングの場合、とくに特徴的なのは
親の過干渉やエゴが「愛情」や「心配」という言葉に包み隠されている
という点です。
ガスライティングは副作用のある薬の糖衣錠?
想像してみてください。
にがーいお薬を、甘い成分でコーティングしている糖衣錠(とういじょう)のように
本当の中身は、親の過干渉や、親のコントロール、親自身が解消すべき不安感なのに
「愛してるから」
「あなたのことが心配なのよ」
「だから感謝しないあなたがおかしい」
という言葉や雰囲気で相手の反論を抑え込む。
そして毎日その糖衣錠を飲まされた子どもには副作用が出ていくー。
怒鳴られたり、殴られたりするわけではない。
むしろ、「あなたのために言っている」という態度で、子どもの感情や記憶を少しずつ否定していく。
だから気づきにくい。
仮に気づいたとしても、
「でも親は私を愛しているはずだから」
「親のせいにしたり、悪く言うのはおかしい」
「親が悪いと思う自分が悪い」
と、自分の感覚を打ち消してしまいやすいのです。
「愛情」に見えるから気づけない
ガスライティングの難しいところは、加害者側に「傷つけてやろう」という意識がない場合も多いという点です。
支配したい、コントロールしたいという気持ちよりも、
「子どものことが心配でたまらない」
「この子には私がいないとだめだ」
「この子から「お母さんが守ってくれたおかげ。ありがとう」と言われたい」
という過干渉的な愛情から来ていることもあります。
それでも、子どもの心に何が起きるかは変わりません。
「あなたがそう感じるのがおかしい」
「感謝が足りない」
と繰り返し伝えられた子どもは、自分の感情を信じられなくなっていきます。
「これが普通の家族の形なのかな」
「私が敏感すぎるだけなのかな」
と、自分の感覚を疑うことが当たり前になっていく。
それが、アダルトチルドレンが感じる「生きづらさ」の根っこのひとつになっている可能性が高いのです。
毒親・過干渉な親がガスライティングをする3つのパターン
親からのガスライティングには、いくつかの典型的なパターンがあります。
感情を否定する―「そんなことで泣くの?」
子どもが「悲しい」「怖い」「嫌だ」と感じたとき、その感情そのものを否定する言葉を繰り返す。
「そんなことで泣くなんて弱い子ね」
「大げさ。たいしたことじゃないでしょ」
「あなたは昔からそういうところがある」
こうした言葉が重なると、子どもは
「自分が感じることは正しくない」
という感覚を心に刷り込んでいきます。
怒りも、悲しみも「感じてはいけないもの」として封印していくようになる。
大人になったとき
「自分が何を感じているかわからない」
「怒る権利が自分にあるとは思えない」
という感覚につながっていくことも少なくないのです。
記憶をすり替える―「そんなこと言った覚えはない」
「昨日、こう言ったじゃない」と伝えても、
「言っていない」「あなたの聞き違い」「そんな風に取るなんて」
と否定される。
これが繰り返されると、子どもは自分の記憶を信じられなくなっていきます。
「私の記憶がおかしいのかな」
「またこっちの思い込みかな」と、
自分の認識よりも親の言葉を正しいものとして受け取るようになっていく。
これは、ガスライティングの中でも気づきにくいパターンのひとつ。
記憶のすり替えは、意図的に記憶しておかない限り「これはおかしい」とは気づきにくいもの、なのです。
罪悪感で縛る―「あなたのために言っている」
「こんなに心配しているのに、なぜわかってくれないの」
「あなたのためを思って口を出しているのに、迷惑だなんて悲しい」
「こんなに愛してるのに迷惑に感じるなんて信じられない」
愛情を盾に、子どもの「嫌だ」「やめてほしい」という感覚を罪悪感に変えていく。
子どもは「自分が悪かった」「わがままを言ってしまった」と感じ、次第に「嫌だ」と言う自分を消すようになっていきます。
そして極めつけが
「わかった。じゃぁお母さん、何が起こっても今後一切何も言わないから」
「じゃぁもう勝手にしなさい。お母さん知らないから」
という言葉や態度。
これをやられてしまうと、子どもは
「捨てられる」と感じてしまい、
謝って怒りを鎮め、そのあとは受け入れるしか、道が残らないのです。
大人になっても「断れない」「自分の気持ちより相手の気持ちを優先してしまう」という傾向は、このパターンと深く結びついていることがあります。
「お母さんが怖い」と言えなかった30代女性Aさんの場合
カウンセリングに来られたときの状態
当カウンセリングに来られたAさん(30代・女性)は、夫との関係がうまくいかないことに悩んで相談に来られました。
「夫に何か言われるたびに、怖くなって頭が真っ白になる。なぜそうなるのか自分でもわからない」
表情は穏やかでしたが、言葉を選ぶのにとても時間がかかる方で
「こんなことを言って変じゃないですか?」
と何度も確認しながら話してくださいました。
ご自身の感覚に、自信が持てない様子が伝わってきました。
話を聞いていくなかで見えてきたこと
カウンセリングを重ねるなかで、Aさんの口から少しずつ子ども時代のことが出てきました。
お母さんはとても心配性で、Aさんの行動のすべてに口を出す人だったといいます。
進路も、友人関係も、着る服でさえ。
「嫌だと言うと、『あなたのためを思っているのにどうして』と泣かれてしまう。だからいつも、自分が悪いと思うしかなかった」
Aさんが感じていたのは、典型的なガスライティングのパターンでした。
「嫌だ」という感情を持つたびに罪悪感に変えられ、自分の感覚を信じることができなくなっていたのです。
「怒っていい場面でも、怒る権利が自分にあるとは思えなかった」というAさんの言葉が、印象的でした。
アダルトチルドレンについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてどうぞ→アダルトチルドレン5つのタイプ
カウンセリングを受けたAさんのその後
AC克服カウンセリングでまず取り組んだのは、
「あなたの感覚はおかしくなかった」
ということを、少しずつ体験していくことでした。
「嫌だと感じて当然の場面で、嫌だと感じていた」
「怖いと思って当然のことを、怖いと思っていた」
それを丁寧に確認していくなかで、Aさんは少しずつ、自分の感覚を信頼できるようになっていきました。
夫との関係についても
「頭が真っ白になるのは、夫が怖いのではなく、昔の記憶が重なっていたからかもしれない」
と気づくことができた、とAさんは話してくれました。
「自分がおかしいんだと思っていたけど、違ったんですね」
その言葉が出たとき、Aさんの表情が少しだけ、軽くなったように見えました。
アダルトチルドレンがガスライティングに気づきにくい理由
「これが普通」として育った
ガスライティングがとくに親子関係で気づきにくい理由のひとつは、
「物心ついたころからそれが当たり前だった」
という点にあります。
比較できる「別の家庭」を経験していない子どもにとって、親の言動はそのまま
「世界の基準」
「生き抜くための絶対的ルール」
「当たり前なこと」
になります。
「自分の気持ちを言うと親が悲しむ」
「感情を出すと場の空気が壊れる」
「こんな風に思う自分が悪い」
そうした体験が積み重なることで、「自分の感情は邪魔なもの」「感じてはいけない」という信念が、気づかないうちに根づいていく。
これは「情緒的ネグレクト」とも深く関わるテーマです。
詳しくはこちら→情緒的ネグレクトとは
自分を疑うことが「初期設定」になっている
ガスライティングを受け続けた子どもは、成長の過程で
「自分の感覚は信頼できない」
という前提を内面化していきます。
何かを感じても、「でも私がおかしいのかもしれない」と打ち消す。
誰かに傷つけられても、「私の受け取り方が悪かったのかもしれない」と自分を責める。
これは意志の問題ではなく、長年の経験によって積み重ねられた「学習」の結果です。
だからこそ、「気づきにくい」だけでなく、「気づいても認めにくい」という状態が起こりやすいのです。
親からのガスライティングが大人になってからも影響する理由
パートナーや職場でも同じパターンを引き寄せてしまう
幼少期に「自分の感覚はおかしい」と繰り返し刷り込まれた人は、大人になっても同じような関係性に入り込みやすくなることがあります。
パートナーや職場の人が仮にあなたの違和感に気づいて
「あなたは何も悪くないよ」
「そんな風に受け止めなくて大丈夫だよ」
と優しい言葉を掛けてくれたとしても、ガスライティングの環境で育った人にとっては
むしろその優しさの方に違和感を感じてしまう。
逆に、今までのように
「こんなに愛してるのに、どうしてもっと差し出さないんだ」
「君の失敗でみんな迷惑してるんだよ。休日出勤。わかってるね」
と言われる方がむしろ当たり前のように感じて受け入れてしまう。
相手が(最低のダメンズや、モラハラ上司で)あなたの感情を否定すればするほど、
「この人は正しくて、私がおかしいのだろう」と感じてしまう。
子ども時代に培った「応答パターン」が、大人になっても動き続けているのです。
見捨てられ不安との関係についてはこちらもご覧ください→見捨てられ不安とは
「自分がおかしい」という感覚はどこから来るのか
「なんとなく自分に自信が持てない」
「いつも何かに怯えている気がする」
「自分の感情がよくわからない」
こうした感覚に長年悩んでいる方の中には、
子ども時代の親との関係が影響していることが大きい
と私たちAC克服カウンセラーは考えています。
それは、あなたが「弱い」からではありません。
そう感じるように、長い時間をかけて刷り込まれてきた結果かもしれない。
そのことに気づくだけで、少しだけ、自分への見方が変わることがあります。
違和感に気づくことが回復の第一歩
「おかしいのは私ではなかった」と知るだけで変わること
ガスライティングからの回復において、もっとも大切な最初の一歩は「何が起きていたのかを知る」ことです。
「あれはガスライティングだったのかもしれない」
と気づくことで、長年「自分の性格の問題」だと思ってきたことが、別の角度から見えてくる。
「感情を感じてはいけない」と思っていたのは、そう育てられたから。
「自分の記憶は正しくない」と思っていたのは、そう思い込まされてきたから。
気づくことは、傷つくことでもあります。
でも同時に、「私は悪くなかった」という事実と、はじめて出会う機会にもなるのです。
一人で抱えてきた悩みを、カウンセラーに話してみませんか
子ども時代から積み重なってきたものは、一人で整理しようとするとかえって苦しくなることがあります。
AC克服カウンセリングでは、「あのとき何が起きていたのか」を一緒に丁寧に見ていくことができます。
「自分の感覚を信頼すること」を少しずつ取り戻していくプロセスを、そばでサポートします。
「もしかしたら、私もそうかもしれない」と感じた方は、まず話してみるだけでも構いません。
アダルトチルドレン克服カウンセリングについて、詳しくはこちら
まとめ
毒親・過干渉な親によるガスライティングは、「愛情」や「心配」の形を借りているため、気づくことがとても難しいもの。
感情を否定される、記憶をすり替えられる、罪悪感で縛られる―。
そうしたパターンが幼少期から繰り返されると、「自分の感覚はおかしい」という前提が内面に根づいていきます。
それはあなたの「弱さ」ではなく、長い時間をかけて形成されてきたもの。
「おかしいのは私じゃなかった」
と気づくことが、回復への入口になります。
もし心当たりのある方は、一人で抱え込まずに、相談してみてくださいね。
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