不安型愛着スタイルとは|「見捨てられる怖さ」が止まらないあなたへ

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「返信が来ない。もしかして怒ってる?」
「仲良くなればなるほど、怖くなっていく。」
「こんなに不安になるのは、自分がおかしいからだと思っていました。」

人間関係でいつも同じ場所で苦しくなる。
そんな方の背景には「不安型愛着スタイル」という心のパターンが関わっていることがあります。

これは性格の問題でも、あなたの弱さでもありません。
あなたが育ってきた環境で、愛されるために必死に身につけた「生き延びるための反応」のひとつなのです。

 

不安型愛着スタイルとはー「見捨てられる怖さ」が心を占領する状態

愛着スタイルの4タイプと、不安型の位置づけ

愛着スタイルとは、人が他者との関係を結ぶための根本的なパターンのことです。
大きく分けて「安定型」「不安型」「回避型」「混乱型(人を信じたいのに怖いタイプ)」の4つがあります。

今回のテーマに取り上げている「不安型」「相手との関係が安定しているかどうか」にとても敏感で、関係が揺らぐたびに強い不安を感じやすいタイプです。

愛着スタイル全体の解説は、こちらの記事をどうぞ。 → 愛着スタイルとアダルトチルドレンの関係

 

不安型の人の心の中で、何が起きているのか

不安型の方の心の中には、常に小さな声が響いています。

「この人は本当に自分のことが好きなのだろうか?」
「何か気に障ることをしてしまったんじゃないか?」
「もしかして…もう飽きられてしまったのかも…。」

そうじゃないと頭ではわかっている。
でもこの考えに一度心が囚われてしまうと、もう止められない。

その結果、相手への「確認行動」が増えたり、
人によってはヒステリックになるか、黙って眼の前から去ろうとする人もいます。

こうやって結果的に相手の気持ちを確かめるような言動がやめられなくなるのも、この「不安型のパターン」の特徴。

そして最後は「重たい」「僕には無理だ」と言われて、最終的に別れてしまうことが多いのです。

 

もう少し具体的に見ていきましょう。

 

不安型愛着スタイルの人に見られる、具体的なパターン

恋愛・パートナーシップにおける「見捨てられ不安」の傾向

不安型の傾向が強く出やすいのは、恋愛の場面です。

  • 相手の返信が遅いと「嫌いになった?」「他の人といる?」「事故に遭った?」などと最悪の想像が止まらなくなる
  • 「好き」と言われても、その場では安心できても、数秒後〜翌日にはすぐに不安が襲ってくる
  • 相手に嫌われないよう、自分を抑えて合わせてしまう
  • 別れを恐れるあまり、関係にしがみついてしまう
  • 相手の予定を知りたがり、過度に執着したり、ストーキング行動に出てしまう場合も

こうしたパターンは相手から「重い」「しつこい」「自由が奪われた」と思われてしまうこともあって、それがまた自己嫌悪につながりがち。

依存心や意地悪ではなく「過去の恐怖」

でも、彼女にとってこういう行為は、意地悪でも依存心が強いわけでもなく、
「また捨てられるかもしれない」
「子どものときと同じような(例えば母が出ていってしまうなどの)怖いことになる」
という過去の恐怖感(トラウマ体験)から来ている場合がほとんどです。

この恐怖は、眼の前の彼氏に向けたもの…というより、
幼いころに捨てられそうになった親に「捨てないで!」としがみつくような、いわゆる「代替行為」であり、
いくら彼が「捨てないよ」「愛してるよ」と100万回繰り返しても、幼いころのトラウマが消えない限り、延々と続く可能性があるのです。

 

見捨てられ不安についてもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。 → 見捨てられ不安とアダルトチルドレン

 

職場・友人関係での傾向

不安型の影響は、恋愛だけに限りません。

職場では、上司の反応が気になって仕事に集中できない、少し態度が冷たいと感じるだけで「嫌われた」と落ち込む、という方も多くいます。
以前のカウンセリングで
「上司に別室に呼ばれただけで「ああ。もうダメだ。きっとクビだ…」と身体がこわばってしまう」
と言われた不安型の方もおられました。

 

また、友人関係では、グループのLINEで既読がついても返信がなければ不安になる、誘われなかったことを必要以上に引きずる、なぜこうなったのかを振り返ってくよくよ悩む。
もしかしたらあなたにも、そんな経験に心当たりがあるかもしれません。

「気にしすぎ」とわかっていても、やめられない。それが、不安型の苦しさのひとつです。

 

不安型愛着スタイルは、どこで作られるのか

幼少期の親との関わりが、不安型をつくる

不安型愛着スタイルは、生まれつきの性格ではありません。幼い頃の親との関わりの中で、少しずつ形成されていくもの。

特に関わりが深いのは、親の愛情や反応が「予測できない」環境で育った経験です。

あるときは抱きしめてくれる。
でも別のときは無視される。
機嫌がいいときは優しいのに、悪いときは怖い。

そんな環境の中では、子どもは「次はどうなるんだろう」と常に緊張しながら親の顔色を読むようになります。

愛情がもらえるかどうかが「運次第」に感じられる環境は、子どもの心に「もっとつながりを確認しなければ」という強い衝動を育てます。
それが大人になっても続いているのが、不安型愛着スタイルです。

 

「愛情はあった」のに、なぜ不安型になるのか

「親は愛してくれていたと思う。でも、なぜかずっと不安だった」という方も少なくありません。

愛情があっても、その表現が一定でなかったり、感情的な起伏が激しかったりすると、子どもは安心感を持ちにくくなります。また、過保護な関わりも「自分ひとりでは大丈夫じゃない」という不安を育てることがあります。

「愛されていたはずなのに、満たされない感覚がある」という方は、こちらの記事が参考になるかもしれません。 → 情緒的ネグレクトとは

 

カウンセリング事例:同僚との関係に苦しくなっていたサヤカさんの話

サヤカさん(30代・仮名)が当カウンセリングに来られたのは、職場の同僚との関係に限界を感じていたときでした。

「仲良くしてもらっているはずなのに、ランチに誘われなかっただけで一日中落ち込んでしまう。
社内チャットで確認メッセージを送るたびに「無視されるんじゃないか」と不安になる自分がいて、もうどうしたらいいかわからなくて。」

「こんな自分はおかしいのでしょうか?」
「病院で診てもらう前にここで相談しようと思って」

と震えながら話されていたのが印象的でした。

不安型に育ってしまった理由

話を聞いていくと、サヤカさんの幼少期には、感情の波が激しい母親がいました。
学校から帰ってきても、その日の母親の機嫌次第で反応がまったく違う。

「帰り道。毎日空を見上げて
「神さま。今日はどうかお母さんが機嫌よくいてくれますように」
…って心の中でつぶやきながら帰ってました」

と話してくれました。

そのころから、相手の気持ちを先読みして動くことが、当たり前になっていたのです。

カウンセリングの中でサヤカさんは、「確認したくなる衝動」の正体が、幼い頃の「予測できない愛情」への反応だったことを少しずつ理解していきました。
サヤカさんは、その同僚にお母さんの姿を重ねて観ていたのです。

自分がおかしいんじゃなくて、そうせざるを得なかった理由があったんだ、とわかったとき、すごく楽になりました。」

その後サヤカさんは、確認衝動が湧いたときに少し立ち止まれるようになり、半年後には
「職場でただそこにいることが、前よりずっと楽になった」
と話してくれました。

 

不安型愛着スタイルは、変えることができます

不安を「不安のままで終わらせる」のではなく

不安型を変えようとするとき、「この不安をなくしたい」と思いがちです。
でも、不安そのものをゼロにしようとすると、たいていうまくいきません。

大切なのは、不安に飲み込まれてそのままパニックに陥りがちだった自分を落ち着いて見つめる訓練をしながら、不安と一緒にいられる姿勢を「育てる」こと。

私が子どものとき、泳ぎが得意な叔父から、こんなことを教えてもらいました。
「いいか。遼太。
もし泳いでいるときに足を痙攣(けいれん)したら、
一旦落ち着いて、底まで沈んで痙攣を落ち着かせてから水面に上がれ」と。

足を痙攣した瞬間にあわててしまうと、水を飲み、余計に危険な事態になる。
まず危険を感じたら、一端落ち着いて何が優先事項かを考えることが大事なんだな、と学びました。

未だに泳いでいるときに足が痙攣したことはないのですが(苦笑)、
この教訓はカウンセリングでご相談者と向き合うときに随分役に立ってくれている教訓です。

 

もしあなたが不安を感じたら
「ああ、今、私は不安を感じてる」と気づいて、
「不安に飲み込まれて慌てて水を飲まないための時間」を考えてみる。

その小さな積み重ねが、少しずつ心の安定につながっていきます。

 

カウンセリングで変わること

不安型の愛着スタイルを変えるには、頭で理解するだけでは足りません。

カウンセリングのワークや、日々の訓練で「小さな不安」を感じるたびに
「不安をゆっくり見つめ直して」
「今できるのは慌てることではなく、できるところから不安の種を摘んでいくことだ」
という体験を、実際に積み重ねることが大切。

カウンセリングの場は、その体験ができる空間です。
「本音を言っても大丈夫」
「ここでは裏切られない」
という感覚を少しずつ積み上げることで、長年染み付いたパターンがほぐれていきます。

 

不安型のあなたへ

「なんでこんなに不安になるんだろう」と自分を責めてきたあなたにお伝えしたいのは、
「不安になるのは、あなたが弱いからではない」ということ。

幼い頃に、「本来安心安心できる関係」を十分に経験できなかったから。
そして、不安に対処するための上手な処理方法を、誰も教えてくれない環境に育ったために「感情を消す」か「パニックになる」しか学べなかったから、なのです。

不安型の愛着スタイルは、持ち続けるととてもしんどい生き方が続きがち。
この記事をここまで読んでくださったあなたは、ぜひ、このままで終わらせずに次の一歩を踏み出してくださいね。

自分の愛着スタイルを知るところから、回復は始まります。まず自分のパターンを確かめてみたい方は、こちらの無料診断からどうぞ。

 

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