インナーチャイルドを癒しても変われない理由|最初に必要なアプローチとは
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「さぁ、インナーチャイルドを抱きしめてあげましょう」
「インナーチャイルドを癒せば、生きづらさがなくなる」
「今まで放っておいてごめんね、と言ってあげましょう」
そう聞いて、インナーチャイルドを癒すワークを試してみた方は多いと思います。
瞑想。幼い自分を抱きしめる。子どもの頃の自分に手紙を書く—。
でも、やってみたけど何も変わらなかった。
逆に「こんな簡単なこともできない自分はダメだ」と、また自己嫌悪感が増えてしまった。
そういう方が、当カウンセリングにはとても多く来られます。
うまくいかないのは、あなたのやり方が間違っているからではありません。
ある特定の方にとっては
「インナーチャイルドを癒す」というアプローチ自体に無理がある、というか、
インナーチャイルドに向き合う前にやらなきゃいけないことがあるのです。
この記事は、
- インナーチャイルドを癒そうとすればするほど、逆に「ざわざわ」してしまう経験をした方
- インナーチャイルドワークは最初の1回目だけは良かったけど、あとで余計にしんどくなってしまった方
- インナーチャイルド、と聞いただけで「嘘」「甘え」「問題から逃げてる」となぜか感じてしまう方
- インナーチャイルドが愛せずに余計に苦しくなってしまう方
のために書きました。
逆に、
- 最初からインナーチャイルドを抱きしめてあげられた
- インナーチャイルドワーク。効果があった。最高!
という方は、この記事は(とても参考になる話ではありますが)特に読まなくてもOK。
どうぞそのままワークを続けていただければ大丈夫です。
「インナーチャイルドを癒そうとしてもうまくいかない」と感じた方は、ぜひこの記事を最後まで読んで、
あなたのインナーチャイルドワークがうまくいかなかった理由と、まず最初にやるべきアプローチ方法をぜひ手に入れてください。
なぜインナーチャイルドワークをやろうとすると、罪悪感が先に来るのか
インナーチャイルドワークをやろうとすると、強烈な罪悪感が先にやってくる
「自分を抱きしめましょう」
「子どもの頃の自分に手紙を書くのです」—。
そういったワークを試みようとしたとき、なにかざわざわするような、
やっちゃいけないこと(タブー)に触れてしまうような感覚に襲われた方はいないでしょうか?
いざワークをやろうとすると、なぜか体がこわばる。
「こんなことをしている場合じゃない」
という焦りが出てくる。
「こんな子どもみたいなことをして、何になるんだ」
という強い嫌悪感が湧いてくる。
でも勉強会やオープンカウンセリングなどで参加した周囲の人を見ると、号泣しながら自分の身体を抱きしめてる人もいるー。
自分だけが間違ってる?ワークに参加して余計につらくなる自分…
感動的な雰囲気の中で、なぜか自分だけがざわざわしてしまい
気づいたら
「やっぱり自分はダメだ」
「自分にはこの方法は合わない」
「きっと自分がおかしいんだろう」
という自己嫌悪があふれてきて、ワークどころではなくなっている。
…こんな経験をされた方はあなただけではないはず。
これはあなたのやり方が間違っている訳でも、あなたが悪いのでもありません。
インナーチャイルドに向き合おうとする前に、あなたの中にいる別の存在が強烈にブレーキを掛けているのです。
当カウンセリングに来られる方の多くが
「他でインナーチャイルドワークを試したけどうまくいかなかった」
とおっしゃいます。
では、この「強烈なブレーキ反応」の正体は何なのでしょうか。
インナーペアレントとは|克服を邪魔する内なる声
「そんなことをしたら危ない」という声の正体
交流分析心理学では、人の心の中に「親・大人・子ども」という3つの側面があると言われてきました(自我状態の構造モデル)。

インナーチャイルドがその「子ども」の部分(一番下の「C」の部分)にあたるとすれば、「親」の部分(P)に相当するのが「インナーペアレント」です。
インナーペアレントとは、幼少期に親や周囲の大人から受け取ったメッセージが内在化されたもの。
「泣くな」
「感情的になるな」
「人のせいにするな」
「そんなことをしたら恥ずかしい」
「危ないからやめなさい」
「そんな勝手なことをしたら愛してあげない」
こうした声が、大人になった今も心の中で響き続けている状態です。
これらの親の声は、もともとは子どもを守るためのメッセージでした。
子どもを危険から遠ざけるために。周囲に迷惑をかけない子にするために。社会で通用する立派な大人になるために…。
でも、その声が強すぎるとき、言われた側の子どもは自分自身の感情や欲求にまでブレーキをかけるようになります。
「インナーチャイルドと向き合ってみよう」と思った瞬間に「そんなことをしても意味がない」と反射的に感じてしまうのも、このインナーペアレントの声、なのです。
インナーペアレントが強いほど、インナーチャイルドに届かない
インナーペアレントの声が強い方は、自分の感情に気づくこと自体が難しくなります。
感情が湧いてきても
「こんなことで感情的になってはいけない」
と即座に抑え込む。
怒りを感じても
「怒るのは大人げない」
と打ち消す。
悲しみを感じても
「こんなことで泣くなんて弱い」
と自分を責める。
これらの声は、育ってきた環境で、親やその他の大人たちから思い込まされた「ルール」であって
本当のあなたの声とは異なるもの。
でも、あなたの中で繰り返されるから「私の意見」と思い込んでしまっています。
この
「こんなことで感情的になってはいけない」
「怒るのは大人げない」
「こんなことで泣くなんて弱い」
という声こそが「インナーペアレントの声」なのです
インナーチャイルドにたどり着く前にインナーペアレントをどうにかしないと
インナーチャイルドはあなたの心の奥深いところで隠れるように暮らしています。
これ以上責められたくない。自分が悪いし反省してるから、もう許して欲しい…。抱きしめてほしいなんてわがままなことはもう期待しないから…。
そのインナーチャイルドが隠れてる部屋の前で、インナーペアレントが腕組みして立っているイメージなのです。

AIに描かせてみたらこんな感じらしいです(笑)
だから、インナーペアレントを先に扱わないと、どんな方法を試してもインナーチャイルドには届きません。
インナーチャイルドワークがうまくいかない!
当カウンセリングに来られたKさん(30代女性)は、他所でインナーチャイルドワークを試みたものの、何も感じられなかったとおっしゃっていました。
カウンセリングの中でKさんの話を聞いていると、感情の話になるたびに
「でも、これくらいで落ち込むのはおかしいですよね」
「こんなことを気にするなんて大人げないですよね」
という言葉が繰り返し出てきたことが、私は少し気になりました。
「Kさん、今自分の感情に気づいたあと、すぐ『これくらいで』って言いますよね…。」
そう伝えると、Kさんははっとした顔をされました。
その言葉。親に言われたセリフでは?
Kさんが育ってきた環境を振り返ると、
ご両親が商売をされていて、いつもとても忙しそうだったそうです。
お仕事は夜遅くまで続き、親とゆっくり話ができる環境ではなく、いつも何かに我慢していたのです。
ある日、どうしても聞いてほしいことがあって、親が忙しいのは承知の上で、思い切って話しかけたところ…
「そんなことで話しかけないで」
「今忙しいの、見ててわからない?」
「そんなことは後にして」
と言われてしまった、という記憶が出てきました。
それ以来、Kさんが考えたこと、助けて欲しいこと、必要なことであっても
「そんなこと」「くだらないこと」「自分でなんとかしなきゃいけないことなのに」「助けてもらう自分は価値がない」
とすぐに変換するようになってしまったのです。
「ずっとそうやって、自分の気持ちを打ち消してきたんだと思います」
このような状態で
「さぁインナーチャイルドの感情を受け止めて」「抱きしめてあげましょう」
などと言われても、まともにワークができるはずはありません。
インナーチャイルドが隠れていた場所にたどり着く前に、
「そんなこと」「くだらないこと」「自分でなんとかしなきゃいけないことなのに」「助けてもらう自分は価値がない」
と叫び、睨みつけてくるインナーペアレントが感情をブロックしていた。
それがKさんに起きていたことでした。
インナーアダルトとは|社会的常識が自分をしばる仕組み
「大人としておかしい」という声はどこから来るのか
もう1つ。インナーペアレントと並んで、インナーチャイルドへの扉を阻む”もうひとつの声”があります。
「インナーアダルト」です。
インナーアダルトとは、社会の中で生き抜くために形成された「大人としての常識の声」のこと。
「社会人としてこれはおかしい」「こんなことで悩むなんて甘えだ」「もっとちゃんとしなければ」—。
こうした声が、インナーチャイルドの感情や欲求を「非常識なもの」「大人として生きるために邪魔なもの」として退けてしまいます。
交流分析の「Adult(大人)」の概念に近いものですが、機能不全な環境で育った方の場合、このインナーアダルトが過剰に発達していることが多いもの。
子どもの頃から「しっかりしなければ」「弱音を吐いてはいけない」という環境にいた方は、大人になるほど「感情を持つこと」や「助けを求めること」を「大人としておかしいこと」と感じるようになります。
インナーアダルトとインナーペアレントの違い
インナーペアレントとインナーアダルト、似ているように聞こえますが、声の性質が少し違います。
インナーペアレントは「危ない」「恥ずかしい」という、感情的・本能的なブレーキです。
親から受け取った禁止のメッセージが源になっています。
一方、インナーアダルトは「社会的におかしい」「合理的ではない」という、論理的・社会的なブレーキです。
社会の中で、周囲から嫌われずに生き抜くために身に着けてきたものです。
どちらも、かつては自分を守るために必要だったもの。
でも今は、その声がインナーチャイルドへの扉をふさいでしまっている。
インナーペアレントとインナーアダルト、この2つの声と向き合うことができて初めて、インナーチャイルドへの扉が開き始めるのです。
インナーチャイルドに本当に必要なのは「育て直し」
リペアレンティングという考え方
インナーチャイルドへの本当のアプローチは、「癒す」ではなく「育て直す」こと。
アダルトチルドレンを克服するためには「育て直す(リペアレンティング)」が海外(アダルトチルドレンの概念が発表されたアメリカを中心とした欧米諸国)では主流です。
リペアレンティングは、子どもの頃にもらえなかった安心感や受容を、大人になってから関係性の中で受け取り直していくプロセスです。これは、とくに最初はひとりで実践が難しく、克服の方法を熟知しているカウンセラーと共に安全な関係性の中で、ゆっくり行うことが推奨されます。
インナーペアレントとインナーアダルトの声に気づき、それらと対話できるようになっていく。
今までのことに折り合いをつけ「でももうあなたたちの声は必要としない」「これからは自分の意思でインナーチャイルドを育て直す」ことを伝え、その場から退いてもらう、というステップが必須なのです。
その先に、ようやくインナーチャイルドへの扉が開いていく。
インナーチャイルドワークがうまくいかなかった人は、これらのステップを経ずに撃沈を繰り返していただけ、なのです。
育て直しのワークにはカウンセリングが重要な役割を果たす
先ほどのKさん。その後はどうなったのかー。
「そんなこと」と迷惑そうな表情をしているインナーペアレントの声に気づいたKさんは、カウンセリングを続ける中で少しずつ、自分の感情に「これくらいで」という言葉を添えずに向き合えるようになっていきました。
あるセッションで、Kさんはこう言いました。
「先週、すごく悲しいことがあったとき、初めて『悲しい』ってそのまま感じてみたんです。打ち消さずに」
「どうでしたか」と聞くと、
「泣けました。久しぶりに。でも、不思議と楽でした」
Kさんにとって、それが育て直しの始まりでした。
感情を感じることを許可された体験。
それがインナーチャイルドへ届いた瞬間でした。
インナーチャイルドの傷は『抑圧せざるを得なかった養育者との関係性』の中で生まれました。
その回復もまた、安全な関係性の中でしか起きません。
ひとりで取り組もうとすることに限界があるのは、そのためです。
少し長くなってしまったので、インナーペアレント・インナーアダルトについてのさらに詳しい解説は、また別の記事でお伝えします。
まとめ
インナーチャイルドを癒そうとしてもうまくいかない理由は、2つあります。
ひとつは、日本で広まってしまった「癒す」という言葉が、本来の克服プロセス(リペアレンティング=育て直し)を正確に伝えていないこと。
もうひとつは、インナーチャイルドへの扉の前に立ちはだかる「インナーペアレント」と「インナーアダルト」という2つの声を先に扱っていないこと。
この2つを理解した上でアプローチすることで、これまで何をやってもうまくいかなかった方が、少しずつ変わっていけるのです。
「方法を試してもうまくいかなかった」という方こそ、一度、AC克服カウンセリングであなたのことを聞かせてください。
あなたに合ったプロセスを、一緒に丁寧に見つけていきます。
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