アダルトチルドレンは自分の「好き」が許せない
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「好きを許そう」
「好きなものを大切にしよう」
「好きなことを仕事にしよう」
こんな風に言われる反面、
「好きかどうかで選んじゃいけない」
「好きを選び続けたらダメな(甘えた)人間になる」
「好きなことを仕事にしてはいけない」
こんな風に相反する意見もあるのも事実。
そしてさらに。
アダルトチルドレン克服カウンセリングをしていると
「そもそも「好き」がわからない」
「好きを感じようとすると「罪悪感」も同時に感じる」
「好きを選んだら悪いことが起きる気がする」
という方が多いことに気づきます。
今回の記事では
- ACが「好き」が持てない理由
- 好きを優先させて生きるためのヒント
についてお伝えしていきます。
今回の記事の中で過去に吉野自身が持っていた
「自分のやりたいことが許されなかった理由」
に気づけた経験談についてもお話していきます。
なかなか自分では何が好きかよくわからず、
自分で選ぶということができない方には
とても役に立つ話になっているので
どうぞ最後までご覧になってくださいね。
アダルトチルドレンは、自分の「好き」がわからない
「好き」とか「お気に入り」とか
「嫌い」とか「好ましくない」「あまり好きじゃない」って
人間の自然な感情だと思うんですね。
生まれたての赤ちゃんは
自分にとって心地よいときには喜ぶし
心地悪いときにはむずかったり泣いたりします。
これが普通なんですね。
好きがわからなくなった「理由」
私は最近、カウンセリングの現場で
アダルトチルドレンは
物心ついた頃〜幼少期の間に、親(養育者)から
「2✕3=5の公式」を教わったそしてその公式が
大人になっても抜けずにいる
と説明することが多いです。
「自分の好きが許せない」のと「2✕3=5の公式」の関係とは?
物心ついた頃〜幼少期の間に親(養育者)から
「2✕3=5の公式」を教わった、とは一体どういうことか?
例えば
・親の言うことを聞け(困らせるな)
・親に逆らうな
・いい子でいろ
・わがままを言うな
・男の子は(女の子は)こうあれ(こうあるべきではない)
のようなことを、意識的にも無意識的にも
養育者から刷り込まれてしまう。
もちろん、ある程度の教育は必要かも知れないけれど
それが行き過ぎてしまうと、
その子がその家で適応して生きていく上で、
絶対守らなければならない強烈な命令(絶対破ってはならない公式)
となってしまう場合だってあるのです。
自分の「好き」すら許せなくなる「強烈な命令」とは?
自分の好きすら許せなくなる強烈な命令とは
「さもなくば」
という言葉です。
先ほど紹介した命令のあとに(無言・有言に関わらず)
「さもなくば?」 がつくと、これは愛されて生きていくためには
絶対的な決まりごととなってしまうのです。
例えば
・親の言うことを聞け(困らせるな)、さもなくば?
・親に逆らうな、さもなくば…
・いい子でいろ、さもなくば…
・わがままを言うな、さもなくば…
・男の子(女の子)はこうあれ(こうあるべきではない)さもなくば…
「さもなくば」のあとに来る言葉は、
- 家に置いてもらえない
- 愛されない
- お母さんが出ていってしまう
- お父さんとお母さんが別れてしまう
- 捨てられる
- 無視される
- 嫌われてしまう
- ひとりぼっちになってしまう
- がっかりされる
- 呆れられる
このようなものです。
場合によっては
- 叩かれる
- ひどい目にあう
- 謝らされる
- 反省するまで許してもらえない
- 後悔させられる
などと言う場合だってあるかも知れません。
こういう感覚が働いてしまうと
- 自分の感情を感じることが誰かを困らせることになる
- 期待すると裏切られる
- 自分の感情は否定される
という間違った公式(2✕3=5)が植え付けられてしまうようになります。
この公式を持ったままで小学校・中学校・高校と進むうちに
・自分の感情を感じることが誰かを困らせることになる
→でもみんなと仲良くしなければならない
・期待すると裏切られる
→でも親の期待する進路には進まなければならない
・自分の感情は否定される
→でも他のみんなと同じように誰かと結婚し、子どもを生んで親を喜ばせなければならない
という
「まるで強迫観念のような命令」だけで自分が動いてしまいそうになる。
これが、アダルトチルドレンで生きづらさを感じがちな方に非常に多い
「親から教わった2✕3=5の公式を背負ったまま、大人になってしまう」仕組みなのです。
親から渡された「公式」が間違っているのに「自分責め」するカラクリ
よく大人になると(特に就職試験などで)
- あなたが今まで打ち込んできたものは?
- あなたが大切にしてきたものは?
- これだけは譲れない、というものは?
などという質問をされることになります。
こう聞かれたときに
「自分の感情を表に出すな(さもなくば嫌われてしまう)」
という(2✕3=5の公式が)効いている人は
面接官の問いに上手に答えられなかったり、
答えられても人より時間が掛かってしまったりする。
もし運良く会社に入れたとしても、
同僚や先輩、後輩からいろんなことを言われると
混乱してしまって人とうまくコミュニケーションが取れなくなっていく。
もともとは
- 人を信用してはいけない
- かんたんに心を許すな
- でも友だちはたくさん作れ
- でも騙されるな
と教わった公式が、正しそうに思えたけれど万能ではなくて
その公式を持っているから苦労しているのに、
そしてその公式をあなたに身につけさせたのは
あなたじゃなく、あなたの養育者なのに
「自分が生きづらいから」
「自分がうまく立ち回れないから」
「問題を抱えているのは自分だから」
という理由で「自分が悪い」と思い込んで自分責めを促進させてしまう…
これが問題なんです。
- こうやっていれば嫌われない
- 言う通りにしていれば捨てられない
- 不満を言うな
- 親や他人のせいにするな
と教わった公式が実はその家庭でしか使えない「2✕3=5の公式」であり、
それを信じて大人になってしまったから
実社会でその公式が通用せずに苦労する。
これがアダルトチルドレンの苦しみの実態なのです。
「好きを見つけよう」と言われて悩む前に
まずは「好きがわからない」ことで悩む前に
「好きを表明したって誰にも嫌われないし
もし嫌う人がいたら、それはその人の方が変」
という真実に気づき、言い聞かせ、慣れていくことが大切です。
おそらくここまで読み進めてくださったあなたの中には、
子どもの頃に「好きを表現すること」を我慢させられているうちに
無意識に身に付けてしまった
「感情を感じることを禁じた2✕3=5の公式」
がきっと組み込まれて(プログラミングされて)いるはず。
無理に「さぁ好きなことを見つけよう!」と頑張る前に。
プログラミングされた「2✕3=5の公式」を見つけ出して、書き換えてしまうことが先なんです。
2✕3=5の公式を持ったままだと人生どうなるか?
はっきり言ってしまうと
2✕3=5の公式を持ったままだと
打ち込めるものなどなかなか見つからないし、
逆に、この公式を書き換えることができると
いろんなことを経験すればするほど
好きが増えていくようになります。
実際、この文章を書いている吉野自身、自分の中にあった
たくさんの「2✕3=5」の公式を見つけ出しては解除してきました。
自分の「好き」が許せなくなる「2✕3=5」の例【30選】
先ほども紹介した
物心ついた頃〜今までに身に付けてしまった価値観(間違った公式)の例として
実際のカウンセリングでご相談者が抱えていたものの一部を紹介します。
とりあえず30個紹介します。あなたの中に似たようなものがないでしょうか?
もしくは「え?それの何がダメなの?」と思ってしまったものはないでしょうか?
数えながらチェックしてみてくださいね。
- 親の言うことを聞け
- 親を困らせるな
- 親に逆らうな
- いい子でいろ
- 親の期待に応えろ
- わがままを言うな(自分の意見はわがままだ)
- 男の子は(女の子は)こうあれ(こうあるべきではない)
- 喧嘩をするな
- お姉ちゃん(お兄ちゃん)だから我慢しろ
- 妹(弟)のくせに欲しがりすぎるな(上を見習え)
- 感情的になるな
- お金を使わせるな
- お金を使ってもらったら感謝しろ
- 贅沢や無駄遣いをするな
- 欲しがるな(遠慮しろ)
- 派手にするな(目立つな)
- バカに見られるな
- 友だちを作れ
- でもあの子とは付き合うな
- ああいう(成績優秀な)子と付き合え
- みんなに好かれろ(嫌われるな)
- ハキハキ答えろ(でも目立つな)
- 謙遜しろ(称賛を受け取るな)
- 他より抜きん出ろ
- 偉い人から言われたことには黙って従え
- 大人まで育ててもらったことを感謝しろ
- 他にもっとひどい育てられ方をしてる人はたくさんいる。有り難いと思え
- 親なりに一生懸命育てたことを感謝してほしい(文句は言わないで)
- いつまで経ってもあなたは私の子ども。ちゃんと言うことを聞いてほしい
- 親が喜ぶ結婚相手を早く見つけて、早く孫の顔を見せてほしい
いかがでしょうか?
「いくつあったらアウト」というよりも
「今のあなたが何かを判断するときに、決まって上記の言葉が頭をよぎる」
というのが1つでもあれば、それは早めに取り去ってしまうことが大切です。
親から教えられた「2✕3=5の公式」は数千個単位で存在する?!
このような「正解に近いように感じるけれど、なんか矛盾した価値観」(2✕3=5の公式)は
おそらく上記に紹介したものの数10倍〜数100倍はある(つまり数千個単位で存在する)はず、と考えています。
私自身、心理学を学ぶようになって、日常のほんのちょっとしたことにも
無意識に変な公式を刷り込んでいることに気がついてからというもの、
誤った公式をどんどん書き換えていくことで、自分の人生が大きく変わっていったのです。
「数千個?それはあまりにも大げさじゃ…?」
と思われた方もいるかも知れませんね。
でも、ここまで読まれたあなたにはこういったことはないでしょうか?
例えば外食に行ったとき
- ひとりで美味しいものを独り占めしてはいけない、と感じる
- 外食するときにドリンクを頼むのに抵抗がある、お水でいいと思ってしまう
- お店の人をわざわざ呼んで「お水ください」と言うのに抵抗がある
- 残すのに抵抗を感じる。美味しくなくても食べ切らなきゃと考えてしまいがち
- SNS映えしそう、と思ってスマホのカメラモードにしかけたけれど「いつもひとりね」と思われそうだからやめた
…などということはないでしょうか?
そしてそれは、自分で判断しているようだけれど、でも実際は「親の価値観」に則した考え方だったのではないでしょうか?
アダルトチルドレン克服カウンセリングでは
こういった幼少期の記憶や、記憶はないけどずっとそう思い込んでいたという
「絶対的ルール」や「価値観」にアクセスして
今の人生を苦しいものにしている「2✕3=5の公式」を1つずつ解除していきます。
これらの公式は、ややもすると、自分の子にもバトンタッチしている場合も少なくありません。
あなたの中に刷り込まれてしまった2✕3=5の公式を見つけて
少しずつ解除していきましょう。
前に進もうとするあなたのことを応援させてくださいね。
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