情緒的ネグレクトが大人になって急に苦しくなる本当の理由
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情緒的ネグレクトが大人になって急に苦しくなる本当の理由
「あなたはどうしたいの?」
「自分の言葉でちゃんと伝えて?」
こう聞かれてとても苦しくなった…という経験はないでしょうか?
「自分には意見なんてない」
「なんで私は自分で決められないんだろう」
「もしかしたら私っておかしいんじゃ…」
こんな言葉が、最近ずっと頭の中をぐるぐる…。
こういうことでお悩みなのだとしたら、それは、あなたの
「性格や能力的な何か」を疑う前に「ひょっとしたら私は情緒的ネグレクトの環境で育ったのでは?」
と考える方が問題克服の近道になるはず。と思ってこの記事を書いています。
- 情緒的ネグレクトのことが気になってる
- 大人になればなるほどしんどさが増してきた気がする
- 自分の意見が言えない自分が嫌だ
こんな風に感じている方はこの記事にヒントがあるかも知れないので、ぜひ最後までお読みくださいね。
情緒的ネグレクトが大人になるほど苦しくなるのはなぜか

情緒的ネグレクトが大人になるほど苦しくなるのはなぜか
当カウンセリングにご相談に来られた麻衣さん(仮名。28歳女性)は、
子どもの頃「聞き役に回れる優しい子ですね」と言われることが多かったそうです。
通信簿には「自分の意見より、人の意見を大切にできる優しいお子さんです」と書かれていました。
家に帰れば、母の愚痴を黙って聞く。別にそれは小さな頃から繰り返されていたことで、何の抵抗もなく、ただ、母の愚痴を聞いて、共感してあげる。それが麻衣さんの毎日の「フツーのできごと」でした。
「私がママの話をいっぱい聞いてあげれば、ママが笑顔になってくれる。それが嬉しい」
そう思いながら育った麻衣さんにとって、子ども時代はそれほど苦しいものではありませんでした。
でも。
大人になった今、麻衣さんは会社で「あなたはどう思う?」と聞かれるたびに、頭が真っ白になってしまいます。
昔は平気だったのに、なぜ今こんなに苦しいのでしょうか。
情緒的ネグレクトを受けた子どもが身につける生き延び方

情緒的ネグレクトを受けた子どもが身につける生き延び方
情緒的ネグレクトとは、親が子どもの感情的なニーズに十分に応えなかった状態を指します。
食事や衣服が足りていても、「嬉しい」「悲しい」「怖い」といった気持ちを受け止めてもらえなかった経験です。
【関連記事】情緒的ネグレクトとアダルトチルドレンの深い関係とは?
情緒的ネグレクトの環境で育つと、子どもはある対処法を身につけます。
自分の意見を持たない、出さない、という対処法です。
意見を出しても誰も聞いてくれない。だったら、最初から意見を持たない方が楽だ(意見を出して否定されるより、そもそも意見がない方が傷つかずに済みます)。
麻衣さんも、そうやって自分を守ってきたのかも知れません。
これは決して麻衣さんの性格の弱さとか、能力などとは全く関係ない話です。
育ってきた環境に適応する過程で、自然と身についた生き延び方だったのです。
意見を求められても、誰かが助けてくれた学生時代
麻衣さんの場合、この”人の意見の聞き役になる生き方”は、中学・高校くらいまでの間は、そこそこうまく機能していました。
友だちから「麻衣はどう思う?」と聞かれても、もじもじしていれば、誰かが代わりに意見を言ってくれる。
麻衣さんはそれにうなずいていれば、その場はまとまりました。
通信簿にも相変わらず「自分の意見より、人の意見を大切にできる優しいお子さんです」と書かれる。
自分の意見を言うのは、言いたい人に任せていたらいい。それでもちゃんと評価される。
だから麻衣さんは、自分に意見がないことに、自分自身でも気づかずに済んでいたのです。
情緒的ネグレクトの対処法が大人になって通用しなくなる瞬間

情緒的ネグレクトの対処法が大人になって通用しなくなる瞬間
でも。
就職や結婚になると、状況が一変します。
「あなたは何がしたいの」
「どう生きていきたいの」
「子育てはどうする?」
「生きがい・やりがいを持ってる?」
こうした問いは、はっきり言葉で聞かれることもあれば、日々の生活の中で、四六時中誰かから問われ続けているような感覚が押し寄せてきます。
麻衣さんにも、こんな経験がありました。
お付き合いしている人を家族に紹介したとき「自分がこの人のことを好きかどうか」より、「母が喜んでくれるかどうか」を優先して相手を選んでしまったのです。
(この話は、情緒的ネグレクトともう一つの問題が深く絡まった問題ですので、別の機会にもっと詳しくお伝えしたいと思っています)
情緒的ネグレクトの環境で育った人が、
自分の決断が必要な大事な場面ほど、自分の気持ちより周りの反応を優先してしまう状況になるのは、実はよくあること。
でも、あなたの人生に影響する大きな決断に対して、代わりに答えてくれる誰かはもういません。
情緒的ネグレクトの多くが「意見がない」と言われ傷つく
「自分の意見を持たない」という対処法は、子ども時代には効果的な生き延び方だったかも知れません。
でも、大人になって求められる意思決定の量と重さに、その対処法はもう対応しきれなくなっていきます。
「あなたは自分の意見がないの?」
そう言われて、傷つく。でも言い返せない。
だって、本当に何も浮かんでこないから。
「私はなぜ、こんなに意見が言えないんだろう…。」
麻衣さんも、そう自分に問い続けました。自分はどこかおかしいのだろうか、と。
でも。
麻衣さんにとっては、この“なぜ”への問いかけこそが、問題解決への突破口だったのです。
「自分がダメだから」ではなく「何か理由があるのでは?」と考え始めた瞬間、麻衣さんは長年の思い込みから、少しだけ抜け出すことに成功し始めたのです。
情緒的ネグレクトに気づいた大人が次にできること

情緒的ネグレクトに気づいた大人が次にできること
意見が言えないのは、あなたの性格が悪いからでも、努力が足りないからでもありません。
情緒的ネグレクトという環境の中で、意見を持たないことでしか自分を守れなかった。それだけのことです。
あなたは何も悪くなかったのです。
育った環境で身についた”習慣”なのだから、訓練すれば習慣を書き換えることも可能になります。
麻衣さんは当カウンセリングを通じて、
- 自分は意見を言えない環境で育ち
- それを情緒的ネグレクトだったと知り
- カウンセラーに理解され、受け入れてもらいながら
- 少しずつ克服のステップを積み重ねた
これらの流れで、少しずつご自身の意見が言えるようになっていきました。
麻衣さんの次は、ひょっとしたらあなたの番かも知れません。
もしよかったら、AC克服カウンセリングを体感してみてくださいね。
◇ ◇ ◇
情緒的ネグレクトがなぜアダルトチルドレンにつながるのか、そのメカニズムをさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてお読みください。
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