【引きこもり問題】子の共通点とは?

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前回の記事では

引きこもりのお子さんの親御さんに

ほぼほぼ共通の傾向がある、

というお話をしました。

 

■引きこもりや不登校の問題を

抱えている方のカウンセリングを

お受けしていると、

 

親御さんのコントロールを受けた結果

お子さん側にも共通の特徴が出ます。

 

■逆に言えば

不登校・引きこもりになってしまった

お子さんとお話しているうちに

いろいろ聴くまでもなく

 

「ああ、親御さんのコントロールを

受けてしまっているんだな」

 

ということが見え隠れしてきます。

 

 

■引きこもりのお子さんが

必ず持っている【共通点】とは?

 

  • 『優しく』『自分に厳しく』
  • 『自己犠牲の精神で』
  • 『親に順応しようと努力した』点

です。

 

 

【参考記事】

引きこもり問題:親の共通点とは?

 

引きこもりのお子さんの特徴①優しい&自分には優しくない

 

■ここは言うまでもないかも知れませんが

引きこもってしまわれるお子さんの

共通の特徴が

『優しい人』です。

 

言い方を少し変えると

『とってもいい人』なんです。

 

■実際に引きこもりを体験した方に

お話を伺っていると、家の中でも

「優しい存在であろうとしたんだな」

という様子が伺えます。

 

■しかし。その優しさも、

コントロールしようと思った親

にしてみれば、どうやら

 

  • 甘い
  • 弱い
  • そんなんじゃ世の中についていけない

 

と評価されがちなようで、

それで、優しい子は

優しい自分に優しくできない状態

に陥ってしまいがち。

 

■私のところには

とっても周囲に気が遣えて、本当にいい子で

周りの仲間にも愛されているのにも関わらず

 

「自分のようなデキソコナイが

この世に存在してるだけで

みんなに迷惑を掛けている」

 

などと言って泣き始める方もいます。

 

■もちろん、その方が言ってることは

事実とは全く異なります。

1mmたりとも合っていないのです。

 

  • あなたがいることでみんなが救われてる
  • あなたと出会えてみんな感謝している
  • あなたの優しさに癒やされてるんだよ

 

などと言っても、その言葉は

なかなか届くことはありません。

 

■でも。それが真実なのだから。

私は何度もその言葉を届けます。

 

だって。

親が与えた評価(弱いだの甘いだの)

の方が、圧倒的にどう考えてもおかしいのに

それを信じて生きようとしているところに

大きな問題があるのだから。

 

■その方の生きていく上での

『長所』となる『優しさ』を

『短所』だと『勘違い』している状態は

 

■まるで洗脳に似たようなもの

だと感じています。

 

■この状態が解けて、

自分の優しさをほんの少しでも

自分自身に向けていくことができるよう

粘り強くカウンセリングを続けていく

必要があるのです。

 

 

 

引きこもりのお子さんの特徴②自己犠牲

 

■なぜ(上記のように)優しい子になったのか?

それは

「その家で犠牲的な役割をする必要があった」から

にほかなりません。

 

■自分さえ(自分の言いたいことを抑えて)

いい子でいれば、

  • 親が喜んでくれる
  • 母が悲しまなくて済む
  • 父が怒らなくて済む
  • 親の夢を叶えてあげることができる
  • 親を困らせなくて済む

と思い込んで、

 

■本来子どもが背負う必要などない役割を、

背負って生きようとするのです。

 

■自己犠牲を買って出てしまった子は

社会に出てもついつい「受け身」になりがち。

 

■問題が起こるたびに

  • 自分のせいだ
  • もっと早く(自分が)気づいていれば
  • 配慮が足りないから問題が起こってしまった

と自分を強く責めるようになります。

 

■もちろんこれも事実ではありません。

ただ、育ってきた環境が

「自分が悪い(弱い・配慮が足りない・気付かなかった」

と感じていなければいけなかった

というものだったから、

 

社会に出てからも

自己犠牲を発揮しようとしてしまっている

のです。

 

■そんな風に自分を責めている子に対し

(そんな風に自分を責めるようにした当の)親が

「そんな風に背負うな」

「考えすぎだ」

「大体オマエは昔から弱い」

「こんな風に育ったのは(もう片方の親の)育て方が甘かったからだ」

などと断じはじめてしまうために

子どもは余計に自己否定感を強めてしまう、

という状況に陥るのです。

 

◇ ◇ ◇

 

■少し余談になりますが、

こういった記事を書く度に、一部の方から

「自分のことが書かれていて心がギュッとなります」

「まさに自分はそういう親でした」

とご感想をいただく場合がありますが、

 

■実はそういうご感想をいただく方は

むしろ、優しい方の方が多いです。

(そんなにひどくコントロールした訳でもなく

「そこまで深く背負わなくても」という方がほとんど)

 

■怖いのは、私がそういう話をしても

 

「ほう。世の中にはそんな

ロクでもない親がいるんですなぁ」

「でも私はそうではありません。

先生。あなたは少し勘違いされてるようです」

「これからする私の話を聴けば、100人中

99人は納得するはずです」

 

という態度で平然と話されはじめる、

 

【自分で傷つけておいて、平然と正当化する】

タイプの方なのです。

 

 

 

引きこもりのお子さんの特徴③順応しようと努力し続けた

 

■優しくて、自己犠牲感の強いお子さんは

なんとかつらい環境にも順応しようと

頑張りはじめてしまいます。

 

■なぜなら、自分が適応しないと

悲しい思いをしてしまう家族がいるから。

 

■自分はその家族を守るために

なんとか順応しようとしはじめます。

 

■そうすると。

自分の「嫌だ」「嫌いだ」「腹が立つ」

などの感情があればあるほどうまく

対応できないことに気が付き始め、

やがて

 

■自分の感情なんて邪魔なんだ

と「感じること」をやめてしまう

お子さんもいます。

 

■それが続くと

感情を殺して行動する

ということが常態化してしまい

 

■やがて一切動けなくなる

 

という状況を迎えてしまうのです。

 

 

間違ったものは「間違ってる」と言っていい

 

■引きこもりの問題は

解決まで時間がかかります。

 

■それは

「間違ったことを「間違いだ」と言えて」

「自分の判断で生きて大丈夫だ」

と思えるまでにどうしても時間がかかるから

なのです。

 

■よく、ひきこもりの原因になるような

原因を作った親御さんが

「もうこの先は勝手に生きていけばいい」

「20歳過ぎたら自己責任。好きにしろ」

と言って、切り捨てるような扱いをすることがあります。

 

(先述の通り、そう言っておきながらも

「いやいや、あれはそういう意味ではなくて」と、

「相手がどう受け取ったか」よりも

自己弁護ばかりに夢中になる方がおられますが

それは違います。

あなたの言葉を「どう受け取ったか」が大事なのです)

 

 

むしろお子さんよりも時間が掛かるのは親御さんです

 

■間違ったことは「間違ってる」と。

カウンセリングの現場では、

(もちろんご相談者さんのことを慮りながら)

優しく、かつ、ハッキリとお伝えしていきます。

 

■そして、お子さん側には

「あなたは何も悪くない」と。

「あなたの考えは何も間違っていない」と。

「但し、自分を責める考えだけは止めていこうね」と。

時間をかけてお伝えしていきます。

 

■引きこもり問題のカウンセリングは

お子さんだけが受ければ済む問題ではなく

 

■親御さんもご一緒に(または別日に)

お受けいただくことが大切。

 

■ハッキリ申し上げて、お子さん本人より

親御さんの方が回数が多くなります。

 

■それは「今まで当たり前のように」

やってきたことに対して

「違うものは違う」ことをしっかり

受け止めていくためには時間が掛かるから。

 

■今まで「正しい」「これでいい」

と思っていたことに対して

「実はそれが正しい訳ではなかった(かも)」

「ひとつしかないと思ってた道にも

別の歩み方があったのかも」

「自分が子どもに与えてたことは、

コントロールだったのかも」

と受け入れていくことは、とてもつらい

ことではあります。

 

■「絶対こうでなければならない」という

プライドのようなルールを

ゆっくりと緩めていくことで

お子さんの生き方も変化していきます。

 

 

【関連記事】

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