【虐待】「自分はもっとひどかった」を理由にする親
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【虐待】「自分はもっとひどかった」を理由にする親
■引きこもりや不登校の問題解決のために
カウンセリングを行っていると、よく
「自分が育ってきた環境の方がもっとひどかった。
(自分はそれで耐えてきたのに、これくらいのことで)
引きこもってしまうのは弱い証拠」
と言われる親御さんがおられます。
■詳しくお話をお伺いすると、
本当にさまざまなご事情があって、
そんなハードな環境の中、必死に
生き抜いてこられたんですね。。。と
思えることもたくさんあります。
■でも、だからといって、
そのひどい目にあった体験の
「希釈液」(薄めた液)を。
我が子に飲ませる必要もないはずです。
■今回は
カウンセリング現場において
「自分はもっとひどかった。それに比べて…」
と言われる親御さんに向けて
メッセージをお届けします。
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【虐待】「自分はもっとひどかった」を理由にする親 ←今ココ
昭和の子育て=すべてモラハラ

昭和の子育て=すべてモラハラ
■私たちカウンセラー仲間の間で常に
話題にあがるのが
「昭和の子育ては、すべてモラハラ、と言えるよね」
ということ。
■これを聞かれて、反対意見を持たれる
方も少なからずおられるかも知れませんが
でも実際
『今では通用しない価値観』が
多く伝えられていた時代でした。
今では通用しない価値観、とは?
■昭和時代は当たり前だったけれど
今では通用しない価値観、とは
- オトコが偉い。オンナはバカ(男尊女卑思想)
- オンナはオトコの3歩後ろをついて歩け(影を踏むな)
- オトコは家を継ぐから偉い
- 家長は絶対
- 親に従うべき
- 叩くのはしつけの一環
- 悪いことをしたら、縛り付けたり閉じ込めるのは当然
- いい学校に入って、いい就職をして、安定した生き方をしろ
- 就職したら一生そこでお世話になれ
- 石の上にも3年。転職なんてとんでもない
- じっとガマンだ。続けてさえいればなんとかなる
- 上司を親と思え。絶対に反抗などするな
- 長いものには巻かれろ。悪くなくても謝れ
- いじめなんて通過儀礼だ。耐えろ
- 不平不満を言うなど「弱い」証拠
- 世の中そんなに「甘く」ない
- 苦労の上に苦労を重ね…(なければ幸せにはなれない・たとしてもこれだけ辛いのが人生だ)
- オトコのクセに(泣くな・弱音を吐くな・弱味を見せるな・甘えるな)
- オンナのクセに(勝つな・目立つな・反論するな・出しゃばるな)
- 結婚はまだか
- 子どもはまだか
- オマエももう○○歳なんだから
…書き出したらあと100でも出て来そうなので
これくらいにして(笑)
■こういう価値観が
昭和時代にはそこら中に蔓延していたのです。
■「ウチの親はそうじゃなかった」と
言われる方もおられるかも知れませんね。
だとしても、
学校や会社、ひいては社会そのものが
こういう空気感にあふれていたのは事実です。
■そして。そんな風潮の中、
強い圧力が掛かって、非常に生きにくい人生を
歩まされた存在が今、親の世代となって
迷いながら子育てをしているのです。
虐待された子は虐待する、って本当?

虐待された子は虐待する、って本当?
■中には自分が激しい虐待を受け続け、
それ以外の生き方、愛され方がわからなかっただけに
「これが愛だ」
という理由をつけて、
■今度は我が子や、内縁の妻の子に
激しい虐待を加えてしまう存在もいます。
■「虐待された子は虐待する」
これはある程度は事実です。
ただ。
僕と一緒に日々問題克服に立ち向かう
幼少期に虐待を受けて育ちましたが、
「自分は絶対にそうならない」と誓い、
今はむしろ虐待問題克服の支援をする
役割を担っている人もいます。
■虐待を受けた子は、毎日
「これが当たり前だ」
「叩かれる(怒られる)方が悪いんだ」
「これも愛だと(親も言ってるから)きっと愛なんだ」
と思って生きていくうちに、
■やがて「そんなのはウソだ」
ということに気づきます。
■でも、幼少期に染まってしまった
考え方や習慣は、そうカンタンには
消えるものではありません。
■自分では
「あれはウソだ」「本当はやっちゃいけない」
「虐待なんてダメなことなんだ」
とはわかっているのにも関わらず、
■あのとき、怯えて親を見ていた自分の目と
同じ目で自分を見つめる小さな子を見て、
「なんだその目は!」
「オレをバカにしやがって!」と。
気づいたら倒され、うずくまっている
小さな存在に気づいてしまう、というのが
【虐待が連鎖する仕組み】です。
■そして。やがて、
その状態が常態化して。
■虐待を止められなくなった親が
言い訳として言い始めるのが
「自分が子どもの頃はもっとひどかった」
というセリフなのだ、と思っています。
虐待は虐待。ひどいも軽いもない

虐待は虐待。ひどいも軽いもない
■「自分はもっとひどいことをいっぱいされて
ガマンして大人になった。そのときと比べたら(軽い)」
とおっしゃる親御さんがいます。
■言わないまでも、ご自身の昔話をされながら
「だからマシでしょ?」
という空気感を出される方もおられます。
■確かに、その親御さんが幼少期に
日々受けて来られた辛いご経験を思うと
今、目の前におられる親御さんも
確かにお気の毒だな…と思うことも多々あります。
■自分はひどい虐待を受け、
歯を食いしばりながら生き抜いてきた。
同じようなことはしないぞ、と
強く心に誓ったものの、
それでも無意識に【虐待の希釈液】を
与えてしまい、
結果、子どもが引きこもったり
学校へ行けなくなったり、
何かメンタル的な傷を負ってしまう。
■子どもからは
「毒親」
と言われ、
関わることを拒否され、
■(場合によっては)
自分に虐待を与えた当の親までもが
「あんた…なんてひどいことを…」
とさらに自分を否定してくる。
■このような状況に挟まれて
どうしたらいいか、何もわからなくなる。
■こんな状態に巻き込まれている親御さんも
少なくないと感じています。
でも自分は暴力はふるっていない…
■「私は手は上げてない」
「自分は叩かれて育ったのが辛かったから
絶対に子どもには同じ思いをさせないよう
誓ったんです。だから手は上げていません」
とおっしゃる親御さんもおられます。
■ですが、今、虐待の定義は4種類(+1)
と言われています。
■詳しくは厚生労働省のサイトをご確認
いただきたいのですが
- 暴力や拘束などによる【身体的虐待】
- 言葉や態度で追い詰める【心理的虐待】
- 触れる・見る・見せる・撮るなどの【性的虐待】
- 育児放棄・着替えさせない・お風呂に入れないなどの【ネグレクト】
- 生活に必要なお金を出さない・切り詰めるなどの【経済的虐待】
があります。
(5の経済的虐待は老人虐待に分類されていますが、近年では引きこもった子に対して経済的虐待を働く親がいることも問題となっています)
■「私は手は上げてない」
と言われる親御さんであったとしても
1の身体的虐待は行っていないけれど
その他の虐待(特に2の心理的虐待)は
行ってしまっている、ということもあります。
時代が変わればルールも変わる
■ご自身は「虐待などしていない」つもりでも
子ども側からしてみたら
追い詰められ、攻撃されている
ということはあるのです。
■そしてさらに。
今は昭和時代とは違います。
■今は周囲の環境が
【虐待】【DV】【各種ハラスメント】
に対して敏感となり、
『そういう行為は一切許されない時代』
という認識が広まっています。
■しかも、インターネットによって
情報の取得がとてもカンタンになった現在。
- ウチの家は他と比べてどうなのか
- これは虐待なのか?しつけなのか?愛なのか?
- こういう行為を行う親をどう呼ぶのか?
- 自分が引きこもってしまった理由は何なのか?
こういうことが、数秒〜数分でわかってしまう
時代になってきたのです。
■時代が変わればルールも変わります。
■もし今、これをお読みの親御さんが
『昭和時代の価値観的な』
『もっと昔(明治や大正)からの代々伝わる考え方』で
子育てを行おうとしても、
もうそれは通用しない時代
となりました。
■スポーツだって、毎年ルールは
追加されたり書き換わったりするのです。
■ルールにはなくても
「モラルや品位」を問われて
「暗黙の禁じ手」も増えています。
■子育ても同じ。
昭和時代のモラハラまがいの考え方は
もはや「ルール違反」なのです。
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