親は機能不全家族を作りたくて作っているわけじゃない

機能不全家族の問題に日々取り組んでいるACカウンセリングの吉野です。

ACカウンセリングには連日
「子供が不登校になってしまった」
「うつ(統合失調症)と診断を受けたがどうしたら…」
「部屋から出てこない。口も聞いてくれなくなった…」
というご相談がやってきます。

機能不全家族はどうして起こるのか?
どうすれば問題克服に近づくのか?
ということについては機能不全家族から脱出!克服までの3ステップで詳しく書いています(どちらかというと、機能不全家族や毒親に悩まれているお子さん側向けの記事です)。

このページでは

なぜ親は無意識に子供をコントロールして依存的体質にしてしまうのか?
機能不全家族なんて作りたくないのになぜ「85%の家庭が機能不全家族」と言われる現状があるのか?

について、親御さん側の立場から見た問題克服方法について考えていきます。

【関連記事】機能不全家族から脱出!克服までの3ステップ
(機能不全家族という言葉を聞き慣れていない方、仕組みを知りたい方はまずこちらからご覧ください)

 

機能不全家族はどうやって生まれていくのか

機能不全家族がどうやって起こっていくのか?
ある2組のご相談者さん(ここではAさん・Bさんとします)を例に説明していきます。

Aさんは日常的に虐待と取れる行為を受けていた方で、
Bさんは周囲でも「優しい」「気の利く方」と評判の両親に育てられています。

でもどちらも【機能不全家族】の状態です。

機能不全家族の例~初期~

Aさん:

  • 物心ついたときから父が暴力を振るい、母が殴られている姿を見てきた
  • ときには母の血を拭い、傷口に薬を塗るようなことまでさせられていた
  • 父が帰ってくると家に緊張が走り、自室に戻ったり、できるだけ話さないようにしていた

Bさん:

  • 妹が生まれてから、自分は可愛がられてないことに気付いた
  • 勉強でいい成績を取ることだけを求められ、テレビや漫画などはご法度だった
  • 服・趣味・お稽古ごと・食べるものなど、親の価値観で全部決められた。「あなたのため」と言われて従わされてきた。従うと「良い子」従わなければ「悪い子」と言われ、しばらく口を聞いてもらえない、などの状態が続いた

 

機能不全家族の例~中期~

Aさん:

  • 母が常に父の陰口を自分に対して言うようになった。自分は常に聴き手に回った。父への嫌悪感が増した
  • 「なんだその目は」と、自分も暴力を受けるようになる。
    母を助けなければ、と思いながらもどうすることができずに無力感を感じ続けた
  • 他の家庭では父は毎日殴ったり暴れたりしないものなのだ、ということに気づく

Bさん:

  • 親の期待にいくら応えても、それでも自分は愛されている気がしなかった
  • 親は近所から「気のつく人」と言われていた。自分も「気のつく人」になるよう、あれこれ注意された
  • 一緒に歩いているときに茶髪の学生などを見る度に「あんなくだらない人間になるな」と言われた。
    友達や学校選びも親のいいなり。友達付き合いをやめさせられたことも
  • テストの点数が悪かったとき、学年順位が落ちたとき、ものすごくなじられた。
    「点数の良い自分しか愛されない」ことを悟ってしまった。
    常に妹と比べられ、ますます愛されていない気持ちが確信に変わった

 

機能不全家族の例~後期~

Aさん:

  • この家を出なければ、と思いつつ、母を捨てる罪悪感に苦しむ
  • でも現状を変えようとしない母の姿勢にも疑問を感じてしまう
  • 自分の価値観や愛、というものがわからず、自分が将来家庭を持っても幸せなものにできるかわからず苦しむ。
    (男性の場合は父のようになってしまうのでは?女性の場合は母のように…など、同性の親に似てしまうのではないか、と悩む)
  • 女性の場合は、いわゆるダメンズと付き合い、男性の場合は突然捨てられる、などの経験を繰り返してしまう。
    なぜか自分が付き合う相手が、親と似てることに気付き愕然としてしまう場合も

Bさん:

  • 受験・就職・仕事上のトラブルなどの小さなミスを機に、心の糸が切れたような感覚を感じてしまう。身体が動かなくなる
  • 学校(会社)に行けないときに、母はただおろおろ、父は「そんなことでどうする!強く生きろ」などと説教を始めた
  • 自分のことなど誰もわかってくれない、という思いが確信に変わる。
    親は外部に要因があるのではないかと考え始めるが、そんな親と口を聞くのもイヤになってしまい、自室に引きこもる
  • 自分なんていなくてもいいんじゃないか?消えたい、という思いが湧き出てきて「優等生でいられない自分」を消したい、と思うようになる

 

アルコール依存症や虐待のある家庭だけが「機能不全家族」ではない

いかがでしょうか。

上記の例でわかっていただきたかったのは、

Aさんの例のような、度重なる虐待のある家庭はもちろん機能不全家族と考えて間違いないのですが、
一見世間的には温和で社会の優等生、模範的家族、とも思われがちなBさんのご家庭の例も機能不全家族と言えるのです。

最初にも書いた通り「機能不全家族は日常的にどこにでもある問題」です。

ただ、それが恒常化したり、無意識に一人だけ(または子供だけ)にしわ寄せが行って、「別人にならなければ愛されない」と思われてしまうような状態が続いてしまうと、それがやがて大きな問題へと発展しかねない問題なのです。

 

「子供を依存的体質にしてしまう」日々の言動

あらためて、あなたのご家族が機能不全状態になっていないかを見直すために、下記の点についてご確認ください。
親の立場の方は「子供にしてこなかったか」。子供の側は「親にされてこなかったか」を確認しましょう。

  1. 親の考えに賛成しない家族がいた場合、言い分を聞こうとする前になんとかその考えを正そうとしていなかったか
  2. 話し合いや説明の場を持たずに「我が家のルールだから」「決まったことだ」などと一方的に決めていないか
  3. 子供が悪い点数を取る、塾や習い事に行くのを嫌がったときにしつこく叱りつけたり、相手の気持ちを受け止めようとせずに一方的な思いをぶつけて従わせようとしてこなかったか
  4. 「何でもいいから思ったことを正直に言いなさい」と言って正直に言わせたあとで「でもそれはね」と否定することがなかったか
  5. 決めたルールが守られなかった場合、ストレスを感じるペナルティを与えていなかったか(例えばご飯抜き、お小遣いを減らす、身体的・心理的に苦痛を感じる経験をさせる、口をきかない、可愛がらない等)。そしてそれを「しつけだ」と正当化していなかったか
  6. 決めたルールを親が守れなかった場合に「親はいいのよ」と誤魔化したり、相手に逆ギレするようなことはないか
  7. 誰かが「Aにしなさい」と言ったときに「Bにしなさい」または「誰かの指示など聞かずに自分で決めなさい」などと、異なる命令が飛んできて、本人が選べなくなってしまう状態(ダブル・バインドの状態)が頻発してなかったか
  8. ご近所の誰かや、電車や施設の中で特定の人物を見た時。またはテレビや週刊誌を賑わしている芸能人や政治家等に向けて「あの人はダメだ」「あの人は絶対影で悪いことをしている」「嫌いだ」などと、ついつい子供などに自分の価値観を話していないか

これらをチェックしてみてください。

「そんな小さなこと?」とおっしゃるかも知れません。
「覚えてない」と言われるかも知れません。

ですが、子供の側は上記のできごとをずっと覚えています。
機能不全家族というのはこういう小さなことの繰り返しによって常態化していくものなのです。

 

なぜ親の言動を子供はこんなにも覚えているのか?

それは。

子供にとって親の言葉は「神の声」にも等しかったから。

大人になってから親に向かって「あのとき自分はこんなこと言われて傷ついた」と言ってみた、という話もよく聞きます。

ですが、返ってくる答えは期待したものとは全く別のものが多い、とよく言われます。
どんな答えが返ってくるか、というと、

「覚えていない」と言われてしまうか
「あんたは昔からひがみグセがあるから」と返り討ちにあうかが大半のようです。

そこでますます距離が開いてしまいます。

その当時、そのお子さんはきっと、親御さんに対してこんな風に必死で思っていたはずなのです。

「ちゃんと言うことを聞かなきゃ」
「親の期待に応えなきゃ」
「いい子でいなきゃ」
「いい子でいたら愛してもらえる」
「嫌われたら捨てられる」
「困らせたら置いてもらえなくなる」

こんな風に思いながら生きてきた小さな存在がいたことを、どうかもう一度思い出してあげてください。

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機能不全家族が原因で起こりがちな問題

機能不全家族の状態は

  • 主導権を握っている親は気づきにくく
  • 主導権を握られてる子は影響を受けやすい

傾向があります。

さきほどのチェックリストを親にしてもらったら「そんなこともあったかも…。でも…」と言われますし、子供にしてもらったら「そうなんです!なんでそこまでわかるんですか?」と椅子から立ち上がらんばかりに激しく同意されます。そういうものなのです。

親は無意識に子供をコントロールしようとしがち。
(愛ゆえに自分の気持ちのすべてを子供に注いでいるつもりなので、本人はコントロールとは思えないのですが、主導権を握られている側は、明らかにコントロールされているのを感じています)

子供は親の気持ちに応えようと、自分を変えようと頑張る。自分のままでは愛されないからもっと愛される人間になろうとする。

このようなことを続けていくうちに、下記のような問題が発生していきがちです。例えばー。

  • 登校拒否・引きこもり
  • 対人恐怖・コミュニケーション障害
  • 睡眠障害・昼夜逆転
  • 過食・拒食等の摂食障害
  • うつ・統合失調症
  • 問題行動・依存性的行動
  • 自分では何も決められない、自分の意見が言えない
  • 人間関係がうまくいかない、他者に怯える、他者を蔑む

これらの問題が発生しやすいと考えています。

まさにアダルトチルドレン克服カウンセリングで向き合うことになる問題のほとんどが、機能不全家族の問題と深く関わっているのです。

 

親は機能不全家族を作りたくて頑張ってる訳じゃない

このような文章を書いていると

「じゃぁ親が悪いの?」「親だけが問題なの?」「ウチの子は学校でのイジメがきっかけで不登校になったんです。こんな風に言われたくない」と言う声も聞こえてきます。

実際のカウンセリングでも親御さんに「じゃぁ何ですか?親の私が全部悪いとでも?」と詰め寄られたこともあります。

ですが、決してそうではないのです。
このページで私は「親が悪い」と言いたくてこのような文章を書いている訳ではありません。

なぜなら私は知っているからです。

「愛が強くて、お子さんの将来を真剣に案じていて、いつも子供のために必死で頑張ってる親御さんがこのような経験をされて、夜も眠れない程に心配されている」という事実が本当にたくさんあることを。

引きこもったり、ご飯が食べられなくなってしまってるお子さまと同じくらい心を痛め、どうしたらいいかわからない親御さんが今、このページを必死の想いでご覧になられているかも知れない。

だからこそ。私も真剣にお伝えしなければならない、と思っています。

「機能不全家族にしたくて頑張ってきた訳じゃないし、うまくいかせようとして必死に頑張ってきたんですよね」と。
そして。
「機能不全家族の問題を克服する方法は、お子さんよりも先に、主導権を握っている親が変化していくことなんです」と。

 

「いい子」に育てたかったのか?「都合のいい子」にしたかったのか?

自分が失敗したことをこの子にも感じさせたくないー。
この子には”勝ち組”の人生を歩ませたいー。
子育てを成功させたい。親や誰かに認められたいー。

このような想いで子育てをすることは何も悪いことではない、と思います。(親として当然の欲求だと思うからです)

ですが、それが行き過ぎてしまう場合もあります。
自分の思い通りに動いてくれる子には「良い子」、期待値に届かない場合は「悪い子」と言えば子供が必死に動くことを知ってしまい、それを繰り返してしまった場合です。

でもそれは「良い子」ではなくて「都合の良い子」…です。
親の都合に合わせて従わせようとしてはならないのです。
客観的に自分のしていることが判断できないまま突っ走ってしまった代償が、お子さまが大人になってから問題行動を起こしてしまう、ということではあまりにももったいないです。

でもそのような状況は修正していくことができます。

機能不全家族の問題は気付いたときから修正可能です。

中には子供さんが問題行動を起こしてから、突然自信を無くして、子供と接することができなくなってしまう親御さんもおられます。
そんな状態になる前に。もしそうなってしまってからも。より短期間に問題を克服していくためにも。
親御さんにもアダルトチルドレン克服カウンセリングをお受けいただくことが望ましいと考えています。

 

悩む親御さんの力になりたい

AC克服カウンセリングには、毎月、たくさんの親御さんが我が子の現状に心を痛め、未来を案じてご相談に来られます。

当たり前ですけれど、子供を引きこもりにさせたくて育てて来た親なんて一人もいません。

大切な我が子をただ一生懸命に、命がけで育ててきたつもりなのに、いつの間にか子供がふさぎこんでしまった。

そんな状況に心を痛め、親御さん自身も心が折れそうになりながら、AC克服カウンセリングのドアを叩かれるケースが跡を絶ちません。

そのような方に私が追い打ちをかけるようなお説教をするつもりもありませんし、実際にそんなカウンセリングもしません。

ただ、今のお子さんの本当に求めておられることに気付き、どのようなあり方で接することが大切かを体感的に理解されていく親御さんが、問題解決に向けて一歩も二歩も進まれていくのです。

機能不全家族の問題を克服する方法は、子供よりも先に、主導権を握っている親が変化していくこと」です。

親が正しいか間違いか、という次元の問題ではありません
親が問題に向けて自分が変化していくことで、柔軟に対応していく姿勢を見せていけば、問題解決の速度が加速的に高まっていくのです。

 

機能不全家族は克服できる問題です

機能不全家族の問題を抱える親御さんにお話を伺うと

「自分の子供の頃は(親や周囲が)もっとひどい状態だった」
「今でも実家では(自分自身や別の家族が)何らかの問題を起こしている」
「そんな育て方をしたくない、と必死で頑張ってきた」

このようなことを話される方もおられます。

つまり、親御さんの方が「もっとひどい機能不全家族だった」とおっしゃることが多いのです。

機能不全家族やアダルトチルドレンの問題を克服するためにはこのヒアリングが不可欠です。
ときには2代、3代とさかのぼってご家族の関係を伺う場合もあります。なぜかと言えば、

  • 親御さん自身がアダルトチルドレンの問題から抜け切れていないことが多く
  • 親御さん自身がアダルトチルドレンの問題を解決すると、お子さんの問題行動が大きく改善する

というケースが多くあるからです。

 

子供の首に縄をつけてでも…とおっしゃる親御さんにまずお勧めしたいこと

「子供にカウンセリングを受けさせたい」
「子供の首に縄をつけてでも連れていきます」という親御さんはたくさんいらっしゃいます。

でも私はまず「よかったらまずはお母さんのお話をお聴かせくださいませんか」とお伝えします。

まずはお母さん(もしくはお父さん)の話をお伺いしながら、親御さんにできる対応について共に考えていきます。

親御さんが感じておられる「あるべき姿」に子供を向かわせるためには、まずは「あるべき方向に向かう子を完全に肯定して受け入れる姿勢」が必要となります。

子供を変える前に、自分自身が受け入れられる受け皿を作る。
そして、親御さん自身もさらに一歩進むために変化する。

機能不全家族の問題を解決するためには、親御さん自らの取り組みがとても大切なのです。

 

【関連記事】機能不全家族から脱出!克服までの3ステップ
【プロフィール】カウンセラーの吉野自身も機能不全家族とアダルトチルドレンに苦しんできました

 

 

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